20日の香港市場概況:ハンセンは0.1%安で3日続落、業績懸念で舜宇14%下落

2023年7月20日 18:00

印刷

記事提供元:フィスコ

*18:00JST 20日の香港市場概況:ハンセンは0.1%安で3日続落、業績懸念で舜宇14%下落
20日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比24.29ポイント(0.13%)安の18928.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が17.82ポイント(0.28%)安の6364.12ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1048億5800万香港ドルとなっている(19日は1117億1610万香港ドル)。


本土株安が嫌気される流れ。本土市場で主要株価指数がマイナスに転じる中、香港の各指数もつれ安した。中国景気の持ち直し遅れが依然として不安視されている。また、早ければ来週にも開催される中央政治局会議の結果を見極めたいとするスタンスも漂った。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。昨夜の米株高や、人民元安の一服が好感されている。中国人民銀行(中央銀行)は20日、人民元レートの対米ドル基準値を4日ぶりに元高方向で設定。人民銀はまた、元安対策として、企業などが海外資金調達を容易にする施策を打ち出した。外国為替市場では、元が対米ドルで上昇に転じている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が13.7%安、中国政府系の華潤電力HD(836/HK)が2.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が1.8%安と下げが目立った。舜宇光学については、中間決算の65〜70%減益見通しが売り材料視されている。


セクター別では、スマートフォン部材関連が安い。上記した舜宇光学のほか、高偉電子(1415/HK)が8.2%、瑞声科技HD(2018/HK)が5.0%、丘タイ科技(1478/HK)が2.8%ずつ下落した。


発電や設備の電力関連セクターもさえない。前記した華潤電力のほか、華能国際電力(902/HK)が5.3%安、華電国際電力(1071/HK)が2.2%安、ハルビン電気(1133/HK)が3.0%安、東方電気(1072/HK)が1.3%安で引けた。


半面、管理サービスやデベロッパーなど本土不動産セクターはしっかり。碧桂園服務HD(6098/HK)が3.7%、碧桂園HD(2007/HK)が3.5%、龍湖集団HD(960/HK)が3.2%ずつ上昇した。政策支援の動きを材料視。外電は20日、事情に詳しい複数関係者の話として、「不動産需要の刺激に向け、中国は一線都市(北京、上海、深セン、広州)で住宅ローン規制の緩和を検討しているもよう」などと報じた。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.92%安の3169.52ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、消費関連株、インフラ関連株、素材株、金融株、医薬品株なども売られた。半面、不動産株は買われている。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事