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【株式市場特集】7月値上げラッシュの食品株、割安銘柄に狙いを定めろ!
■割安銘柄やフードロス削減関連株にチャンスあり
今週の当特集は、OLCの今年10月の値上げより早期に足元の7月に値上げラッシュとなる関連株に注目することとした。民間信用調査機関の帝国データバンクが、前週末30日に発表した「食品主要195社価格改定動向調査」によると、今年1月から6月までの値上げは累計で2万91000品目に達し、半年で昨2022年通年の2万5768品目をオーバーして、7月も、3566品目が予定され累計3万品目を超えるとされた。
この7月に値上げを予定している銘柄は、市場のセンターからやや外れた内需関連株、小型株が中心になるが、割安株も少なくない。また値上げラッシュのなか、逆に値下げを敢行したり価格据え置きで業績が好調に推移する銘柄もある。さらにこの関連では、6月30日に新規株式公開(IPO)されたクラダシ<5884>(東証グロース)は、フードロス食品をネット販売する独自のビジネスモデルが、値上げラッシュの対抗策として評価されて好調な初値形成をした。話題満載のなか値上げラッシュ関連株に「値上げと株高と物価の好循環」のゾーン入りの追い風を期待したい。
■値上げリピート銘柄は過去最高を連続更新し据え置き銘柄は黒字転換
7月納品分から値上げを実施した銘柄をコード番号順にあげるとニップン<2001>(東証プライム)、日清製粉グループ本社<2002>(東証プライム)、昭和産業<2004>(東証プライム)、山崎製パン<2212>(東証プライム)、湖池屋<2226>(東証スタンダード)、雪印メグミルク<2270>(東証プライム)、サントリー食品インターナショナル<2587>(東証プライム)、エスビー食品<2805>(東証スタンダード)、ハウス食品グループ本社<2810>(東証プライム)、カゴメ<2811>(東証プライム)、サトウ食品<2923>(東証スタンダード)の食品株のほか、外食の日本マクドナルトホールディングス<2702>(東証スタンダード)、リンガーハット<8200>(東証プライム)、ハイテク関連のセイコーエプソン<6724>(東証プライム)、NTT<日本電信電話、9432>(東証プライム)となる。このうちニップンは、前期も輸入小麦の政府売渡価格の引き上げに伴った家庭用製品価格を2回値上げし、これに続く価格改定である。今2024年3月期純利益が、連続して過去最高を更新する投資採算的に割安な銘柄であり、同社株のほか割安銘柄として雪印メグミルク、エスビー食品、サトウ食品、セイコーエプソン、NTTなどにより注目度が集まろう。
逆に値下げや価格据え置きをした銘柄は、ハイデイ日高<7611>(東証プライム)、モスフードサービス<8153>(東証プライム)、グループ会社のなか卯が親子丼を値下げしたゼンショーホールディングス<7550>(東証プライム)などである。ハイデイ日高は、昨年8月と今年3月に値上げを実施したが、「中華そば」は税込み390円で据え置いており、この結果、今2024年2月期第1四半期(2024年3月~5月期、1Q)業績は、4年ぶりに黒字転換したと観測報道され、株価は急伸し6月21日につけた年初来高値に肉薄した。明4日発表予定の1Q決算の動向が要注目となる。
■フードロス削減関連株のIPOで類似のネット株、システム株にもマーク強まる
一方、フードロス削減関連のクラダシは、公開価格520円を53%上回る800円で初値をつけ879円高値まで買われたあと初値を下回る785円で大引けとなった。食品ロスが年間570万トンにも達する食品ロス大国の日本で、賞味期限間近のフードロス商材を低価格でネット販売する業容は、地球環境の保全にも消費者の生活防衛にも大きく貢献することになる。類似業態で子会社のらでぃっしゅぼーやが、「ふぞろい食材」などのネット販売を手掛けるオイシックス・ラ・大地<3182>(東証プライム)やフードロス削減のシステム開発と実証試験の大日本印刷<7912>(東証プライム)、外食産業向けの自動受発注システムのインフォマート<2492>(東証プライム)、アルファクス・フード・システム<3814>(東証グロース)、ジャストプランニング<4287>(東証スタンダード)、シノプス<4428>(東証グロース)などをマークするところだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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