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「にもかかわらず」を英語で、「despite」と「in spite of」の違いは?
「despite」と「in spite of」、英和辞典にはどちらも「~にもかかわらず」という訳語が載っているが、意味の違いはないのかと気になったことはないだろうか。形が違うということは、意味にも何らかの違いがあるのではないかと考えるのが自然なことだが、はたしてどうなのか、今回はその点を解説しよう。加えて、「despite」と「in spite of」の使い方についても詳しく見ていく。
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■「despite」と「in spite of」の意味の違い
結論から述べると、「despite」と「in spite of」の意味に違いはない。単語数が違うというだけで意味はまったく同じと言ってよい。したがって、どのようなケースでも両者は入れ替え可能である。
話すときには「despite」が好まれる傾向があるが、それは単に「in spite of」と3語発するより簡単だからだ。書き言葉ではどちらでもよい。
一部の辞書(Cambridge Dictionaryなど)には「despite」の方が若干フォーマルと記載されているが、あまり気にしなくてよいだろう。むしろ、同じ表現ばかりで単調にならないように、文中では両者を適宜使い分けるとよいだろう。
■「despite」と「in spite of」の使い方
意味については問題ないが、多くの学習者が間違いやすいのが、「despite」の使い方である(以下、代表して「despite」のみを記す)。「despite」の後には名詞、および、動名詞が来ることを覚えておこう。
・She has to go to work despite the pain in her leg.
「足が痛いにもかかわらず彼女は仕事に行かなければならない」という文章だが、ご覧のように「despite」の後は「the pain」という名詞である。同じ文章を動名詞を使って表すと、以下のようになる。
・She has to go to work despite having the pain in her leg.
■「despite」と「in spite of」の上級表現と注意点
少し注意したいのが、「despite+名詞+動名詞」という形だ。
先の例文で、彼女の足の痛みは骨折だったとしよう。その場合、「despite her broken leg」や「despite breaking her leg」の方がふさわしいが、これはまた「despite her leg being broken」とすることもできる。「her leg being broken」という形が少々奇異に感じられるかもしれないが、完全に正しく、かつ、上級レベルの表現なので試験やエッセイなどではぜひ使ってもらいたい。
よくある間違いが、「despite」の後に文章を続けてしまうことだ。上記のように必ず名詞か動名詞の形になるので、もし文章で表現したい場合は、次の例文のように「despite the fact that…」の形がおすすめだ。「that」以下は主語と動詞からなるどんな文章を入れてもかまわない。
・She has to go to work despite the fact that her leg is broken.(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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