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ディオール、2023フォール コレクションをムンバイで発表
©Dolly Haorambam
「ディオール(DIOR)」が2023年3月30日、2023フォールコレクションを発表した。
コレクション発表の場所として、ムンバイのインド門が選ばれたが、それはマリア・グラツィア・キウリが、長年に渡って育んできたインドとの関係性やムンバイのチャーナキヤ工房とチャーナキヤ工芸学校を率いるカリシマ・スワリとのコラボレーションや、友情を表現したいと考えたことによる。それは自分達とひとつの国やその文化を結びつける感情や感性を語るための、新しく独創的な方法を見つけることを模索した結果でもあるようだ。
これまでのコレクションでも、しばしば女性たちの活動からインスピレーションを受けたり、女性たちのクリエーションをサポートしてきたマリア・グラツィア・キウリだが、今回も多くの女性たちにとって交流と学習、解放の場であるチャーナキヤに注目した。同時に創設者であるクリスチャン・ディオールの先見性と、その後継者たちが培ってきたサヴォワールフェールの優れた多様性にもスポットを当てている。
例えば、同コレクションでは、1962年に当時のクリエイティブ ディレクターだったマルク・ボアンがインドのムンバイとデリーを訪れた際に制作した作品へのオマージュとして、グリーン、イエロー、ピンク、パープルといったシルクのカラーブロックを使用している。
サリーやパンジャビドレスを始めとしたインドの伝統的なカッティングからインスピレーションを得たイブニングコートやストレートスカート、パンツやボレロ、ジャケット、トップスなどが登場し、そんなシンプルでタイムレスな洗練されたシルエットに、チャーナキヤ工房の匠の技を象徴する刺繍やスパンコールが各所に印象的に施されている。
またアイコニックなモチーフ「トワル ドゥ ジュイ」が全体的にプリントされたアイテムや、インドを連想させる風景や神聖な動物たちによる装飾も見られる。マドラスチェックや絞り染めのようなプリントも繰り広げられる。そして首元にはボリュームのあるパールネックレスを、足元にはトングサンダルやレースアップサンダルを合わせている。
「ディオール」とチャーナキヤ、西洋と東洋の匠の技が競演する、創造的かつ幻想的なコレクションとなった。
取材・文:田中美貴
来場セレブリティ
Courtesy of DIOR
■「ディオール」公式サイト
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※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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