3日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で続落、不動産と自動車に売り

2023年2月3日 18:04

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記事提供元:フィスコ

*18:04JST 3日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で続落、不動産と自動車に売り
3日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比297.89ポイント(1.36%)安の21660.47ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が118.77ポイント(1.58%)安の7387.02ポイントとそろって続落した。売買代金は1299億6040万香港ドルにやや縮小している(2日は1400億5100万香港ドル)。


前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国発の新規買い材料に乏しい中、投資家の慎重スタンスが強まっている。中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収もネガティブ。人民銀は3日、リバースレポ取引により、満期分との差引で2960億人民元を市中から引き揚げた。前日は4010億人民元を吸収している。また、自動車や不動産などの業界で、業況悪化の警戒感が高まったこともマイナス材料だ。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が7.3%安、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が4.6%安、インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が4.4%安と下げが目立った。


セクター別では、管理サービスやデベロッパーの不動産が安い。上記した碧桂園服務のほか、保利物業発展(6049/HK)が3.2%、雅居楽雅生活服務(3319/HK)が2.9%、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.4%、碧桂園HD(2007/HK)が3.8%ずつ下落した。業界の先行きを不安視。1月の住宅販売が低調だったと伝わっている。また、流動性危機に直面する不動産デベロッパー大手の中国恒大集団(3333/HK)が2日、値下げキャンペーンを実施すると発表したことも不安材料だ。


自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が4.0%安、比亜迪(1211/HK)が2.7%安、小鵬汽車(9868/HK)が2.2%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.6%安と値を下げた。業績不安がくすぶっている。複数メーカーの値下げ、1月ディーラー在庫の悪化などが不安視されている。


非鉄や建材、鉄鋼など素材セクターも売られる。中国アルミ(2600/HK)が4.6%安、江西銅業(358/HK)が3.8%安、中国建材(3323/HK)が2.6%安、安徽海螺水泥(914/HK)が2.5%安、中国東方集団HD(581/HK)が3.1%安、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.1%安で引けた。


一方、本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%安の3263.41ポイントで取引を終了した。金融株が下げを主導。消費関連株、不動産株、素材株、医薬品株、半導体株、インフラ関連株、運輸株、公益株、エネルギー株なども売られた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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