ユーロ週間見通し:もみ合いか、日銀金融緩和策の段階的修正への思惑残る(訂正)

2023年1月21日 17:18

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記事提供元:フィスコ

*17:18JST ユーロ週間見通し:もみ合いか、日銀金融緩和策の段階的修正への思惑残る(訂正)
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■堅調推移、米利上げペース減速でユーロ買い強まる

今週のユーロ・ドルはもみ合い。欧州中央銀行(ECB)は、2月に0.50ポイントの利上げ後、3月に0.25ポイントの利上げ減速への支持が強まっている」との報道がみられ、ユーロ売りが一時優勢となった。ただ、ショルツ独首相の「ドイツは今年、景気後退を回避すると確信」やラガルドECB総裁の「インフレ率は極めて高過ぎる」との発言、ECBの12月定例理事会議事要旨で多数のメンバーが当初0.75ポイントの利上げを支持していたことが明らかになり、ユーロを買い戻す動きが観測された。取引レンジ:1.0767ドル-1.0887ドル。

■底堅い動きか、ユーロ圏の景気回復への期待残る

来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)は2月開催の理事会に向けタカ派姿勢を強めており、利上げ継続を見込んだユーロ買いが先行しそうだ。製造業やサービス業PMIなどユーロ圏の経済指標が市場予想を上回った場合、ユーロ買い・米ドル売りが強まる可能性がある。

予想レンジ:1.0700ドル−1.1000ドル

■日銀金融緩和継続で円売り強まる

今週のユーロ・円は上昇。日本銀行は現行の金融緩和策を維持することを決定し、日本の長期金利は低下したことから、ユーロ・円は一時141円台後半まで急伸。米国の主要経済指標の悪化を受けてリスク選好的な円売りは縮小し、ユーロ・円は一時138円を下回ったが、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は利上げ継続の方針を表明したこと、日欧金利差拡大の見方が再浮上したことから、ユーロ・円は週末前に140円台に戻した。取引レンジ:137円92銭−141円69銭。

■もみ合いか、日銀金融緩和策の段階的修正への思惑残る

来週のユーロ・円はもみ合いか。2月開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加利上げが決定される可能性は高いことから、ユーロ買いが先行しそうだ。また、ユーロ圏の経済指標の改善が目立ち、景気回復期待のユーロ買いも見込まれる。ただ、日本銀行は金融緩和策を段階的に修正するとの見方は残されており、ユーロ買い・円売りが一段と強まる可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・24日:1月S&Pグローバル製造業PMI(12月:47.8)
・24日:1月S&Pグローバルサービス業PMI(12月:49.8)

予想レンジ:139円00銭−142円00銭《FA》

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