【映画で学ぶ英語】『風と共に去りぬ』の映画史に残る名言

2023年1月20日 11:07

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 映画『風と共に去りぬ』(1939年)は、米映画史上最高傑作のひとつにあげられることも多い名作だ。今回は、この映画の結末に出てくるキメゼリフの英語を取り上げる。

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 なおこの記事はネタバレを含むため、未鑑賞の人は注意されたい。

■映画『風と共に去りぬ』のあらすじ

 1861年、南北戦争前夜の米南部・ジョージア州。大農場主の娘・スカーレット・オハラは大邸宅で何不自由なく育てられた。彼女は近くの大農場主の跡取り息子・アシュレー・ウィルクスにぞっこんだが、彼は従姉妹のメラニーと結婚することが決まっている。

 それでもスカーレットはアシュレーたちの婚約パーティーで彼に思いを打ち明け、見事にふられてしまった。しかも、その場面を彼女に気のあるレット・バトラーに一部始終目撃される始末。

 そこに南北戦争開戦のニュースが舞い込んできた。頭が混乱しているスカーレットは、アシュレーにやきもちを焼かせようと、メラニーの弟・チャールズのプロポーズをすぐに受け入れてしまう。

 しかし、出征したチャールズは程なくして戦病死。未亡人となったスカーレットは、懲りずにアシュレーの側にいようとする。一方、レットも自由になったスカーレットに積極的に接近してきた。

 やがて南北戦争で農場を焼き払われ、不自由な生活を強いられるスカーレット。紆余曲折を経てレットと結婚して豊かな生活ができるようになるのだが……。

■映画『風と共に去りぬ』の名言

 スカーレットはレットと結婚しても、アシュレーのことを諦められない。ある日彼女は彼とふたりきりでいるところをメラニーたちに見咎められ、スキャンダルとなる。

 さらにレットとの縁繋ぎであった一人娘が乗馬中に事故死。レットを慰めてくれたメラニーも、妊娠に伴っておきた複合症で病死してしまった。

 もはやスカーレットとの関係修復はできないと、彼女のもとを去ろうとするレット。ここに至ってスカーレットは、自分が本当に愛していたのはレットだったと悟る。

 「どうすればいいの」と言って、彼を引き留めようとするスカーレットに、レットは次のキメゼリフを放ち、霧の中に消えて行くのだった。

 Frankly, my dear, I don’t give a damn. - 「俺には関係ない」

■表現解説

 それではこのセリフの意味を、順番に解説しよう。

 Franklyは、相手を驚かせるかもしれないが、自分の正直な意見をはっきり述べるときに使う副詞。My dearは、愛情や親しみの感情を抱いている相手に対する呼びかけの言葉だ。

 最後のdamnは、「最低の量、程度」という意味の名詞。Not give/care a damnで、何かを気にしない、特に他人がしているしゃくにさわることを一切気にしない、というイディオムになる。つまり、スカーレットが今後どうしようと、レットは一切気にしない、と言っているのだ。

 さて、damnという単語は意味が多く、怒りや不快感、驚きを強調する間投詞、副詞、形容詞として使われたり、「非難する、厳しく批判する」という動詞として使われたりする。いずれの場合も、強烈な印象を与える単語であるため、慎重に使わなければならない。

 それでは「気にしない」という意志をより無難に伝える表現には、どのようなものがあるだろうか。

 簡潔に済ませるなら、I don’t mindの一言でよいだろう。いくつか選択肢がある場合には、be all the same to someoneというイディオムも使える。

 たとえば、「外で食事をしようがしなかろうが、どちらでも気にしない」と言いたければ、I don’t mind whether we dine out or not. It’s all the same to me.となる。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る

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