2日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で続伸、消費関連に買い

2022年11月2日 16:51

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記事提供元:フィスコ

*16:51JST 2日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で続伸、消費関連に買い
2日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比34.17ポイント(1.15%)高の3003.37ポイントと続伸した。


投資家のリスク選好が継続する流れ。中国の経済再開(リ・オープン)が期待されている。当局は事実確認できないとしたものの、「中国が2023年初にも通関再開する」との観測が引き続き材料視された。また、投与方法が簡単な「吸入型新型コロナウイルスワクチン」の接種が複数都市で始まり、感染拡大が落ち着くとの見方も広がっている。朝方は弱含む場面がみられたものの、指数は徐々に上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、消費関連の上げが目立つ。百貨店の王府井集団(600859/SH)が6.9%高、自動車の広州汽車集団(601238/SH)が4.4%高、小売の上海百聯集団(600827/SH)が4.0%高、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が3.3%高、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が3.0%高、酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)が2.0%高で引けた。


医薬品株も急伸。上海医薬集団(601607/SH)が5.2%高、北京同仁堂(600085/SH)が4.8%高、上海復星医薬集団(600196/SH)が4.6%高と値を上げた。そのほか康希諾生物(688185/SH)は、ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」の制限値幅いっぱいの20.0%高まで急伸している。バイオ医薬品ベンチャーの康希諾は、上述の「吸入型新型コロナウイルスワクチン」を開発した。吸入型コロナワクチンが使用許可を得る例は世界初という。従来の注射での接種よりも免疫反応が改善される可能性が一部専門家から指摘された。


石炭株も高い。エン鉱能源(600188/SH)が4.7%、陝西煤業(601225/SH)が3.4%、中国神華能源(601088/SH)が2.6%ずつ上昇した。不動産株、ハイテク株、素材株、運輸株、証券株なども買われている。


半面、軍事関連株はさえない。航空宇宙・防衛電子製品の中航航空電子系統(600372/SH)が1.8%、航空機開発・製造・販売の中航瀋飛(600760/SH)が1.7%、航空機メーカーの中航直昇機(600038/SH)が1.6%、航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)が1.3%ずつ下落した。銀行・保険株の一角も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.03ポイント(1.07%)高の285.72ポイント、深センB株指数が10.20ポイント(0.95%)高の1081.23ポイントで終了した。《FA》

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