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ノーベル経済学賞、米国の3氏が受賞 銀行破綻や経済危機悪化防ぐ仕組みの基礎築く
headless 曰く、 2022 年のノーベル経済学賞は米国のベン・S・バーナンキ氏とダグラス・W・ダイアモンド氏、フィリップ・H・ディビグ氏が受賞した。授賞理由は銀行と経済危機に関する研究(プレスリリース、一般向け解説記事、専門的解説記事)。
3 氏は 1980 年代初め、銀行の存在意義や、経済危機下において銀行の脆弱性を緩和する方法、銀行破綻が経済危機を悪化させる仕組みを解明する現代的な銀行システム研究の基礎を築いた。
ダイアモンド氏とディビグ氏は、いつでも自由に預金を引き出したい預金者と長期の投資を望む借り手を銀行が結びつける仕組みを示した。自由な預金引き出しを可能にすると銀行は破綻の噂による取り付け騒ぎに弱くなるが、両氏は政府による預金保険により脆弱性を緩和する仕組みも示した。
また、ダイアモンド氏は預金者と借り手の仲介者として機能する銀行に借り手の信用度を評価し、貸付金が優良な投資に用いられることを確実にするといった社会的に重要な役割を担えることも示している。
バーナンキ氏は 1930 年代の大恐慌を分析し、銀行への取り付けが経済危機をより深刻にする決定的な要素であることを示した。銀行が破綻すれば借り手に関する情報が失われ、すぐには再現できない。これにより、預金者と生産的な投資を結びつける社会の能力が深刻に低下する。
今年の受賞者の識見は、深刻な経済危機と高額な財政援助の両方を避ける我々の能力を改善したとのことだ。
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