ユーロ週間見通し:伸び悩みか、域内経済の減速懸念残る

2022年9月10日 14:53

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記事提供元:フィスコ

*14:53JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、域内経済の減速懸念残る
■強含み、ECBは利上げ継続の方針

今週のユーロ・ドルは強含み。一時1.0113ドルまで買われた。ロシアが欧米の経済制裁解除まで天然ガスの供給停止を継続する可能性を表明したこと受けて、ユーロ売りになった。しかしながら、欧州中央銀行(ECB)が0.75ポイントの政策金利引き上げを決め、今後数会合で追加利上げの必要性を指摘したことから、週後半はユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。取引レンジ:0.9864ドル-1.0113ドル。

■伸び悩みか、域内経済の先行きは不透明

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は9月8日開催の理事会で0.
75ポイントの利上げに踏み切ったが、先行きの域内経済に不透明感が深まりユーロは買いづらい展開となりそうだ。7月ユーロ圏鉱工業生産などが低調な内容だった場合、ユーロ売り・米ドル買いが再び強まる可能性がある。

予想レンジ:0.9950ドル−1.0150ドル

■堅調推移、ECBによる追加利上げの可能性高まる

今週のユーロ・円は堅調推移。欧州のエネルギー不足による景気の先行きを懸念したとみられるユーロ売りが先行した。しかしながら、欧州中央銀行(ECB)は9月8日開催の理事会で0.75ポイントの政策金利引き上げを決定し、今後数会合で追加利上げの必要性も指摘したことから、ユーロ買い・円売りの取引が拡大した。取引レンジ:138円69銭−144円72銭。

■伸び悩みか、域内経済の減速懸念残る

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は0.75ポイントの追加利上げ
を決定したが、域内経済の減速懸念でユーロ買いは入りづらい。また、ロシア産天然ガスの供給も不安視されるなか、7月ユーロ圏鉱工業生産などの指標が市場予想を下回った場合、リスク回避的なユーロ売り・円買いが強まる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:7月鉱工業生産(6月:前月比+0.7%)

予想レンジ:142円00銭−144円00銭《FA》

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