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9日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で反発、不動産セクターに買い
*16:52JST 9日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で反発、不動産セクターに買い
9日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比26.47ポイント(0.82%)高の3262.05ポイントと反発した。
景気テコ入れ策に対する期待感が強まる流れ。国務院が先ごろ策定した新たな経済対策パッケージ19項目に関しては、詳細が近く公表される見通しだ。中国のインフレ懸念もやや後退。寄り付き直後に公表された8月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率が予想を下回り、前月実績から鈍化した。人民元安の切り返しもプラス。外国為替市場のオフショア人民元は、米ドルに対して2日連続で上昇している。資金流出懸念も薄らぐ状況だ。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、不動産の上げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)が8.2%高、金地集団(600383/SH)が5.9%高、信達地産(600657/SH)が5.8%高、保利地産(600048/SH)が5.1%高で引けた。政策支援の動きを好感。証券専門紙が9日伝えたところによれば、中国の複数都市が「住宅公共積立金(住房公積金)」制度の改善を進め、「一人買房全家幇」と呼ばれる新システムを導入している。新システムは住宅購入の支援を狙ったものだ。
金融株も高い。招商銀行(600036/SH)が3.6%、興業銀行(601166/SH)が2.2%、中国人寿保険(601628/SH)が2.4%、中国平安保険(601318/SH)が1.9%ずつ上昇した。
薬品株もしっかり。上海復星医薬集団(600196/SH)と江蘇恒瑞医薬(600276/SH)がそろって3.1%高、人福医薬集団(600079/SH)が2.8%高で取引を終えた。食品・酒造株、素材株、エネルギー株、インフラ建設関連株なども買われている。
半面、自動車関連株はさえない。金杯汽車(600609/SH)が4.9%安、安徽江淮汽車集団(600418/SH)が1.9%安、常州星宇車灯(601799/SH)が1.6%安と値を下げた。半導体株、電力設備株も売られている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.51ポイント(0.81%)高の313.99ポイント、深センB株指数が3.05ポイント(0.25%)高の1212.26ポイントで終了した。
なお、週明け12日は中秋節の祝日に絡み、香港と本土のマーケットが休場となる。翌13日に通常取引が再開される。
亜州リサーチ(株)《FA》
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