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秋から冬に多発する車と野生動物の衝突事故、回避のための対策は?
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道路上でのクルマと野生動物の衝突をロードキルと呼ぶが、これは野生動物の生息地域に道路建設が進んだことが、発生原因とされている。特に秋から冬にかけては、繁殖時期であることや冬眠に向けて食料を探す野生動物が活発に動き回ることから、道路上での衝突が多発する。
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山間部を走る道路だけでなく、最近は郊外でも野生動物との衝突が報告されている。その中で多いのはタヌキなどの小動物だが、大型のシカとの衝突も増えてきた。
かつてシカとの衝突は、山間部を走行すると発生する場合が多かったが、近年は郊外で発生することも増えた。これは耕作放棄により農地に人の手が入らなくなったことで、自然界と人間との境界があいまいになり、シカが人里近くまで進入してくるためだ。
シカのような大型の野生動物とクルマが衝突すると、酷い損傷になる。場合によっては全損に至るケースもあるため、たかがシカと侮ってはいけない。著者も10年以上前にシカと衝突したことがあるが、その衝撃は想像を絶する大きさで、衝撃でボンネットが開いて前方の視界が奪われてしまった。
このようにシカとの衝突はかなり危険であり、各自治体などでも対策として、野生動物用のオーバーパスや柵を設けたり、動物進入を知らせるセンサーを取り付けている。
しかし、野生動物は人間が考えもよらない方法で進入を繰り返すため、進入防止の対策には限界がある。そこで、ドライバーもある程度対策を考えることも重要と言える。
まず、秋から冬にかけての夕暮れ時は、野生動物のシカの活動が激しくなることを理解しておくことだ。特にシカは群れで行動していることを忘れてはならない。目の前を1頭横切ったらその周りには多くのシカがいることを忘れないようにすることだ。
そしてシカは、音にびっくりして止まる習性があるため、目の前に現れてもクラクションを鳴らしてはいけない。そこで、野生動物が多発する場所はスピードを抑えて、ブレーキなどで緊急回避ができる速度で走行することだ。
またあまり知られていないが、野生動物の嫌がる音を出す動物除け警笛も販売されているので、それを取り付けても効果があるため試してみるとよいだろう。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)
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