米アリゾナ州、警察官の活動を至近距離でビデオ撮影すると違法に 州法成立

2022年7月14日 07:50

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 米アリゾナ州で警察官の活動を至近距離でビデオ撮影すると違法になる州法が成立した(法案情報法案 HB2319 最終版Ars Technica の記事)。

この州法では法執行活動が行われていると知りながら 8 フィート以内からビデオ撮影する行為が違法となる。ただし、法執行活動が私有地内の囲われた空間で行われている場合であって、その場所に入ることを認められている人が 8 フィート (約 2.4 m) 以内からビデオ撮影することは認められる。また、容疑者など法執行活動の対象となっている本人や、検問で止められた車の中にいる人がビデオ撮影することも認められる。これらの例外は警察官が公務執行妨害や危険行為だと判断した場合は適用されない。違反した場合は 3 級軽罪となり、最高 500 ドルの罰金または最高 30 日間の実刑最高 1 年間の保護観察処分を受ける可能性がある。

提案者のアリゾナ州下院議員ジョン・カバナー氏が USA TODAY に寄稿した Op-Ed によれば、敵意を持って警察官に付きまとい、危険な近距離でビデオ撮影しようとするグループが存在するのだという。カバナー氏に提案を依頼したトゥーソン市の警官らによると、1 ~ 2 フィートの至近距離で撮影されることもあるそうだ。

一方、ACLU Arizona は法案が (言論の自由や請願権を定めた) 合衆国憲法修正第 1 条に違反すると以前から反対していた。法案の成立を受けて、警察の悪事に対抗する最も効果的なツールを使用しようとする市民を委縮させ、警察官に違法行為の責任を負わせることがより難しくなるなどと改めて批判している。

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