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【注目銘柄】ニッポン高度紙は続落もコンデンサ生産能力増強を手掛かりにEV関連人気再燃へ
【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】
ニッポン高度紙工業<3891>(東証スタンダード)は、今年3月28日に発表したアルミ電解コンデンサの生産能力の2倍増強計画を手掛かりに割安EV(電気自動車)関連株買いが再燃している。ホンダ<7267>(東証プライム)が、4月12日にEVを2030年までに30車種展開し、年間200万台超を生産する計画を発表しており、2021年12月にトヨタ自動車<7203>(東証プライム)も、積極的な「バッテリーEV戦略」を発表したことが見直されている。ファンタメンタルズでも、4月26日に発表予定の2022年3月期業績が、期中の上方修正値を上ぶれて着地する可能性があり、期待材料となっている。
■トヨタ、ホンダの積極的なEV戦略を受け増強設備が戦力化
同社は、アルミ電解コンデンサで世界シェアが6割に達するトップに位置し、同コンデンサが車載・産業機器・通信設備関連市場向けに需要が拡大しており、現在の稼働状況から生産設備を増強することを決定した。増設する生産設備は、市場の伸びが期待できる高付加価値の車載向けを中心に置き、米子工場(鳥取県米子市)に約80億円を投資、2022年12月に着工し、2024年12月の設備稼働を予定している。ホンダのEV計画も2024年春が目標となっており、EV車種を30車種に拡充し年間販売台数を350万台とするトヨタの「バッテリーEV戦略」も、2030年までとしており、ニッポン高度紙の生産設備増強は、戦力化して業績高成長要因となる。
一方、目下集計中で4月26日に発表予定の2022年3月期業績は、昨年7月に上方修正され売り上げ175億円(前期比9.9%増)、営業利益37億円(同34.0%増)、経常利益37億円(同32.3%増)、純利益26億円(同29.6%増)と大幅続伸を見込み、純利益は、連続して過去最高を更新する。ただ今年1月31日に発表した第3四半期(2021年4月~12月期、3Q)決算は、大幅続伸して着地し、3月期通期予想業績に対する利益進捗率は88%~90%となっており、上ぶれてさらに最高業績を伸ばすことが期待されている。
■3分の1戻しでミニGCを示現し低PER修正で年初来高値を目指す
株価は、昨年12月発表のトヨタの「バッテリーEV戦略」を手掛かりに年初来高値2924円まで640円高して、3Q決算発表時に業績の再上方修正がなかったことなどが響いて年初来安値1795円まで大きく調整した。同安値からは売れ過ぎ修正買いに生産設備増強の支援材料も続き、調整幅の3分の1戻しをクリアし、5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆している。足元では25日線と75日移動平均線の間の三角保ち合いに煮詰まり感を強めており、PER9.1倍の割り負け修正に再発進し、半値戻しの2300円台回復から全値戻しの年初来高値2924円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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