関連記事
【どう見るこの株】レオクランは下値固め完了、22年9月期大幅増益予想
レオクラン<7681>(東証スタンダード)は、医療機関の問題解決に資する包括コンサルティング型の医療機器商社として、メディカルトータルリューション事業を展開している。22年9月期は医療機器等一括販売の増加に加えて、大型案件増加なども寄与して大幅増益予想としている。[写真拡大]
【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】
レオクラン<7681>(東証スタンダード)は、医療機関の問題解決に資する包括コンサルティング型の医療機器商社として、メディカルトータルリューション事業を展開している。22年9月期は医療機器等一括販売の増加に加えて、大型案件増加なども寄与して大幅増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だったが、2月の年初来安値圏から徐々に切り返しの動きを強めている。下値固め完了して出直りを期待したい。なお5月13日に22年9月期第2四半期決算発表を予定している。
■メディカルトータルソリューション事業を展開する医療機器商社
医療機関の問題解決に資する包括コンサルティング型の医療機器商社として、コンサルティングや医療機器・医療設備・医療情報システムの販売を行うメディカルトータルリューション事業を展開している。さらに、医療機関で撮影されたCTやMRI等の医用画像を遠隔診断して情報提供する遠隔画像診断サービス事業、介護・福祉施設向けの給食事業も展開している。
医療機器商社の多くが安定的な需要となる消耗品提供を軸としているのに対して、同社は顧客の長期管理や提案営業力を武器に、積極的にプロジェクト案件の獲得を狙う「狩猟型」のビジネススタイルを軸としていることが特徴である。なお「狩猟型」のビジネススタイルや顧客の医療機関の会計年度の関係などで、メディカルトータルリューション事業の売上計上が一時期に集中する傾向があるため、全体としても四半期業績が変動しやすい特性がある。
成長戦略として、メディカルトータルリューション事業の営業力強化(営業人員の増員、営業能力の向上など)、顧客スコープの拡大(手術室アップグレード需要掘り起こしによるターゲット拡大、タッチパネル式問診票アプリ「BEAR―D」リリースによる新規顧客開拓など)、事業領域の拡大(付加価値拡大、ビジネス機会最大化、医療周辺領域でのビジネスチャンス発掘など)を推進している。
■22年9月期大幅増益予想
22年9月期の連結業績予想(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が21年9月期比5.4%増の277億59百万円、営業利益が30.3%増の7億50百万円、経常利益が34.4%増の8億円、親会社株主帰属当期純利益が33.0%増の5億20百万円としている。配当予想は21年9月期比10円増配の50円(期末一括)としている。
新増改築顧客の病床規模が19年9月期に次ぐ3期ぶりの高水準となることが予想され、メディカルトータルソリューション事業において医療機器等一括販売の増加を見込んでいる。さらに、一括販売に準じる大型機器・設備案件の増加による粗利益率改善、深耕営業による付加価値向上なども寄与して大幅増益予想としている。
セグメント別計画は、メディカルトータルソリューション事業の売上高が5.8%増の266億94百万円でセグメント利益(調整前営業利益)が43.6%増の6億66百万円、遠隔画像診断サービス事業の売上高が0.3%減の6億45百万円で利益が1.9%増の74百万円、給食事業の売上高が9.5%減の4億20百万円で利益が71.5%減の10百万円としている。
第1四半期は、売上高が前年同期比34.0%増の106億78百万円、営業利益が30.7%増の5億29百万円、経常利益が44.1%増の5億82百万円、親会社株主帰属四半期純利益が46.1%増の3億88百万円だった。
メディカルトータルソリューション事業は売上高が35.3%増の104億04百万円で利益が34.8%増の4億99百万円だった。医療機器一括販売案件が第1四半期に集中して大幅増収増益だった。なお売上高の内訳は、得意領域とする一括販売売上が通期計画の127億円に対して実績が79億円、スポット案件等・その他売上(一括販売に準じる大型機器・設備案件、その他機器、保守、消耗品など)が通期計画の140億円に対して実績が25億円となった。遠隔画像診断サービス事業は売上高が5.9%増の1億72百万円で利益が13.2%増の26百万円だった。取扱件数が着実に増加して増収増益だった。給食事業は売上高が13.8%減の1億円で利益が76.9%減の2百万円だった。前期第4四半期に発生した大口顧客解約の影響で減収減益だった。
通期予想は据え置いている。第1四半期の進捗率は高水準だが、医療機器一括販売案件が第1四半期に集中したためであり、期初時点で上期偏重の計画としている。ただし大型案件増加や付加価値向上などを勘案すれば、通期予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は下値固め完了
株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だったが、2月の年初来安値圏から徐々に切り返しの動きを強めている。下値固め完了して出直りを期待したい。4月8日の終値は2723円、時価総額は約53億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
【関連記事・情報】
・【どう見るこの株】アオイ電子は業績上方修正を見直し突っ込み買いも一考余地(2021/08/15)
・【特集】9月末に株式分割の権利付き最終日を迎える銘柄に注目(2021/08/30)
・【特集】残りの夏相場は秋相場に備えて「オータニさ~ん」関連株などの癒し系投資も一法(2021/08/23)
・【どう見るこの株】安江工務店は21年12月期2Q累計順調で通期上振れの可能性(2021/08/12)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク