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ケルヒャージャパン、高圧洗浄機で「ヤマビル」駆除の実証実験
高圧洗浄機の熱水でヤマビルの駆除を実験する(画像はケルヒャー・ジャパン発表資料より)[写真拡大]
清掃機器メーカーのケルヒャー・ジャパン(神奈川県横浜市)は、日本大学と共同で、温水高圧洗浄機による「ヤマビル」駆除の実証実験を開始した。薬剤を使わず、環境にも人にも優しい駆除手法を生み出す。温水高圧洗浄機を清掃だけでなく、社会課題解決にもつなげる。
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高圧洗浄機と専用ノズルを用いて高温水を吐水。地表や地中にいるヤマビルを死滅させることができるかを調査。日本大学薬学部と共同で検証を行う。2022年春以降には除草用のアクセサリも併用し、公営自然公園で実施検証をさらに進める。
東北以南の各地に生息するヤマビルは、吸血性の陸生ヒル。従来は山中にいるものだが、温暖化などの影響で運搬役のイノシシやシカが行動範囲を広げ、それに伴い人への吸血被害が拡大している。吸血されると細菌感染や発熱、蕁麻疹などが引き起こされ、複数回吸血されることによるアレルギー発症も一部地域で報告されている。
ヤマビルを死滅させるためには殺ヒル剤や塩が用いられるが、熱水でも可能と見られている。そこで温水高圧洗浄機の『HDS 4/7 U』を用いて、死滅する高温水が吐水できるか、またヤマビルの成体や卵の死滅条件などを詳しく調べる。
ケルヒャー・ジャパンのマーク・ヴァン・インゲルゲム社長は「清掃という本業から社会課題を解決する取り組みを推進している。ヤマビルの除去は簡単ではなく安全な対策もない。環境にも人にも優しい駆除の方法を開発するべく実証実験を開始した」とコメントしている。
同社は2021年10月にも沖縄で特定外来種「ツルヒヨドリ」の防除についての実装実験を行っている。つるが絡みつきながら猛烈な勢いで繁殖しているつる性の植物で、在来生態系や農作物への被害が問題となっていた。
それまでは農薬や除草剤、草刈り機による除草を行っていたが、人手がかかりコストもかさんでしまうという問題があった。環境負荷も懸念されることから、高圧洗浄機を使って除草を行う手法を生み出した。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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