【注目銘柄】加賀電子が一段高、独立系商社の強みで半導体不足の影響小さいなど注目強まる

2022年2月8日 13:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

加賀電子<8154>(東1)は先に発表した第3四半期決算で3月通期の業績予想と期末配当予想を増額修正し、PERは7倍台前半、配当利回りは3月期末配当だけで約2%になった。いちよし経済研究所は2月7日付で「フェアバリュー」をこれまでの5000円から5500円に引き上げるレポートを発表。

加賀電子<8154>(東1)は先に発表した第3四半期決算で3月通期の業績予想と期末配当予想を増額修正し、PERは7倍台前半、配当利回りは3月期末配当だけで約2%になった。いちよし経済研究所は2月7日付で「フェアバリュー」をこれまでの5000円から5500円に引き上げるレポートを発表。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

■いちよし経研は「加賀イズム」の企業活力も評価し適正株価5500円

 加賀電子<8154>(東1)は先に発表した第3四半期決算で3月通期の業績予想と期末配当予想を増額修正し、PERは7倍台前半、配当利回りは3月期末配当だけで約2%になった。いちよし経済研究所は2月7日付で「フェアバリュー」をこれまでの5000円から5500円に引き上げるレポートを発表。2月8日の株価は発表翌日から連日高の3日続伸基調となっている。

■業績・配当予想の増額修正によりレシオ面で一段と割安に

 2月3日に第3四半期の連結決算と今3月期の連結業績予想、および期末配当予想の増額修正を発表した。3月通期の連結営業利益は従来予想を16.7%上回る175億円の見込み(前期比52.6%増)に引き上げ、親会社株主に帰属する当期純利益は同33.3%上回る120億円の見込み(同5.3%増)に引き上げた。今期予想PERは7.4倍前後になり、PBRは0.9倍。レシオ面での割安感が一段と強まった。

 世界的な半導体不足や電子部品の需給ひっぱくについては、「独立系エレクトロニクス商社の強みを活かして物量確保を最優先に取り組んだ結果(中略)、影響は顕在化していない」(業績修正リリースより)とし、経常利益も含め、各利益とも最高を更新することになる。

■配当利回りは3月期末配当の1株65円だけで約2%に

 また、3月期末配当は、特別配当をさらに20円積み増すこととし、昨年11月に公表した予想の1株45円を20円増額して65円の予定(前年同期実績比15円の増配)とした。配当利回りは、3月期末配当の1株65円だけで約2%になり、年間では110円配当になるため約3.4%になる。

 こうした業績動向を受け、いちよし経済研究所は、2月7日付で「フェアバリュー」をこれまでの5000円から5500円に引き上げるレポートを発表した。、主力の電子部品事業が好調であること、中でも、買収子会社である加賀FEI(旧・富士通エレクトロニクス)の収益性改善が顕著であること、などを要因としたが、加えて「加賀イズム」にも注目している。概略すると、「加賀電子グループの特徴は、多数のグループ企業が協力しながら独立採算を追求することで全体的に発展できていて、大企業でありながらベンチャー的な気風も失わず、結果として売上総利益率は12.1%に達し、業界平均(10%未満と推定)に比べて高い」という。

 これまで、同社株に関する投資判断や銘柄レポートは、あまり出ていなかったが、株式市場関係者からは、今回の増額修正などを受けて、今後、他の調査機関も注目し始めるのではないといった期待が出ている。同社は、今期で現在の3カ年中期計画を終え、次の3カ年に向けた成長の指針となる「中期計画2024」(2023年3月期から25年3月期)の実行に移る。この中期計画では、連結売上高7500億円、営業利益200億円、ROE8.5%以上、などをめざす。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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