sacai 2022年プレフォールコレクション - 対比と統一

2022年2月2日 08:17

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記事提供元:ファッションプレス

 sacai(サカイ)の2022年プレフォールコレクションが発表された。

■ハイブリットとボリューム

 今季のsacaiは、得意とするハイブリッドの手法を駆使しつつも色調を統一し、立体的なフォルムが生むコントラストを追求しているようだ。コートを例にとれば、ウエストよりも上はトレンチコートをベースとする一方、下方はボリューミーなダウン仕様に。あるいはAラインシルエットのロングコートも、テーラードジャケット調のフロントがもつ端正な表情にい対して、バックはやはりダウンで仕上げた。

 ボアの使用も印象的だ。オーバーサイズのブルゾンは、フロントのディテールやスリーブにミリタリーブルゾンの要素を取り入れつつ、全体としては温かみのあるブラウンのボア素材でまとめて。ショート丈のジャケットは、ゆとりのあるボディ、ハイネック、そして裾先にかけて広がるスリーブでフォルムにコントラスをつけるとともに、随所にボア素材を用いてボリューム感と温かみを加えている。

■内と外の相互浸透

 ハイブリットは、異なる素材やテイストの並置にはとどまらない。ドロップショルダーのテーラードジャケット、ミリタリーテイストのブルゾン、スカート部分をアシンメトリックに仕上げたキャミワンピースやチェックのシャツワンピースには、ランジェリーのフォルムをバストに取り入れてデザイン。異なるテイストを隣り合わせることによる異化作用以上に、ここではアウターとインナーの境が緩やかに侵食され、反転している。

■ボリュームのコントラスト

 緩急のついたボリュームのバランスは、随所に見て取れる。超ショート丈ながらボリュームを持たせたダウンジャケットはその一例だ。逆に、大きく目を設定したメッシュ状のスカートはきわめて軽やかで流動的、ボリューミーなアウターのフォルムとの大胆なコントラストが光る。

■フォルムを引き立てるカラーの統一感

 カラーは、ブラックやブラウン、カーキといったベーシックカラーを基調に置きつつ、柔らかなトーンのカーキやイエロー、ヴィヴィッドなグリーンやレッドを使用。基本的に個々の色調は統一することで、素材の違いから生まれるシルエットのコントラストを引き立てた。また、アシンメトリックなシャツワンピースやハーフスリーブのブラウスに取り入れたチェック柄は、ウェアに秩序的な網の目を張ることを周到に回避し、格子のスケールをパーツごとに変化させることで遊び心ある表情を生みだしている。

■ショットとコラボ

 今季は、ライダースジャケットを手がけるショット(SCHOTT)とコラボレーション。ショットのジャケットのフォルムを踏襲しつつ、ライニングとしてボリュームあふれるぺプラムを組み合わせることで、ハードなレザーライダースにフォルムで華やぎを添えた。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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