【どう見るこの株】幸和製作所は22年2月期3Q累計大幅増益、通期予想は再上振れ余地

2022年1月28日 09:50

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

幸和製作所<7807>(JQ、新市場区分スタンダード)は福祉用具・介護用品の総合メーカーである。22年2月期は大幅増益予想としている。第3四半期累計は歩行車の好調が牽引して大幅増益だった。通期予想に再上振れ余地がありそうだ。

幸和製作所<7807>(JQ、新市場区分スタンダード)は福祉用具・介護用品の総合メーカーである。22年2月期は大幅増益予想としている。第3四半期累計は歩行車の好調が牽引して大幅増益だった。通期予想に再上振れ余地がありそうだ。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 幸和製作所<7807>(JQ、新市場区分スタンダード)は福祉用具・介護用品の総合メーカーである。22年2月期は大幅増益予想としている。第3四半期累計は歩行車の好調が牽引して大幅増益だった。通期予想に再上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。4月4日移行予定の新市場区分についてはスタンダード市場に移行する。株価は反発力が鈍く安値圏だが調整一巡感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■福祉用具・介護用品の総合メーカー

 福祉用具・介護用品の総合メーカーである。歩行車やシルバーカーを主力として、取扱製品領域の拡大、シニア関連事業(EC事業、介護サービス)の拡大、介護ロボットの開発、海外事業の開拓などを推進している。

 21年1月には子会社の幸和ライフゼーションの一部事業であるデイサービス事業をポラリス(兵庫県宝塚市)に譲渡した。21年2月には子会社の幸和(香港)有限公司の清算が結了した。

 なお21年11月に公募増資を実施している。調達資金は販売チャネルおよび取り扱い製品領域の拡大に向けて、設備投資・研究開発資金および借入金返済などに充当する。また21年12月には島製作所(大阪市)に対して特許権侵害に関する訴訟を提起している。

■22年2月期3Q累計大幅増益、通期予想は再上振れ余地

 22年2月期の連結業績予想(21年10月15日に上方修正)は、売上高が21年2月期比7.0%増の55億80百万円、営業利益が64.2%増の6億05百万円、経常利益が54.7%増の6億円、親会社株主帰属当期純利益が12.0%増の4億35百万円としている。配当予想(21年10月15日に期末18円06銭上方修正)は21年2月期比20円06銭増配の30円06銭(第2四半期末6円、期末24円06銭)としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比8.5%増の43億89百万円、営業利益が67.4%増の5億42百万円、経常利益が50.4%増の5億30百万円、親会社株主帰属四半期純利益が35.6%増の3億68百万円だった。

 主力の介護用品・福祉用具製造販売事業が17.5%増収、33.2%増益と牽引した。20年11月発売した歩行車「シトレア」を中心に介護ルートの売上が好調に推移した。介護サービス事業はデイサービス事業の売却で68.2%減収だった。EC事業は28.1%増収だった。巣ごもり需要も背景として、車いすやシルバーカーの販売が想定以上に好調だった。

 通期ベースでも歩行車を中心に介護用品・福祉用具製造販売事業が伸長する見込みだ。第2四半期累計の進捗率は売上高が78.7%、営業利益が89.6%、経常利益が88.3%、親会社株主帰属四半期純利益が84.6%と高水準である。通期予想に再上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は反発力が鈍く安値圏だが調整一巡感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。1月26日の終値は923円、時価総額は約46億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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