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コロナ禍で変化する音楽との関わり 補って余りある技術の進歩に注目
おうち時間の増加は、音楽との関わり方も変えてしまった[写真拡大]
新しい年を迎え、心機一転と行きたいところだが、まだまだ新型コロナウイルスに悩まされそうだ。変異株であるオミクロン株の市中感染が発覚し、落ち着いていた一時期よりも、おうち時間が増えた方も多いのではないだろうか。おうち時間の増加は、音楽との関わり方も変えてしまったようだ。デジタルマーケティングを手がける株式会社Candeeが行なったライブ配信視聴に関する調査で、「コロナ禍をきっかけにライブ配信を視聴するようになった」と回答した人が、全体の9割に上った。
かつて自宅で音楽を聴くとなれば、カセットデッキやCDプレーヤーが主流だった。そして令和の現代においては、「ライブ配信の視聴」がトレンドで、好きなアーティストの映像を見ながら、音楽を楽しむスタイルだ。4Kや8Kなど、ついつい画質の向上ばかりに目が向けられるが、音楽を「聴く」という音の進歩にも目を見張るものがある。自宅で、より良い環境で音楽を楽しみたいという人々の想いが、音響技術の進歩に拍車をかけている。
まずは繊細な音作り。国内大手の電子部品メーカー・ロームは、ハイレゾ音源の再生に適した、高音質オーディオ機器向けの32bitD/AコンバータIC「BD34352EKV」を開発し、評価ボード「BD34352EKV-EVK-001」と併せて販売を開始した。D/Aコンバータ(通称:DAC)とは、デジタル音源をスピーカーで聞けるようにアナログ信号変換する部品で、その種類によって大きく音質が変化する。ロームの新製品は、基本コンセプトである「自然でフラットな音」を継承しつつ、音源のもつエネルギーを力強く表現できるようチューニングが施されている。音源のもつ情報をあますことなく引き出し、ノイズを除去するデジタルフィルタのカスタマイズにより、オーディオ機器に合わせた音作りに貢献してくれるそうだ。50年以上にわたり音楽文化の普及・発展に尽力してきた、同社ならではの製品と言えるだろう。
続いて再生デバイス。総合電機メーカーのソニー株式会社では、同社の360立体音響技術を使った「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」を展開している。ボーカルやコーラス、楽器などの音源一つ一つに位置情報を付け、球状の空間に配置することで、生演奏に囲まれているかのような没入感溢れる立体的な音場を楽しめるそうだ。更に360 Reality Audio 認定ヘッドホンなどを使用することで、耳の形状などから個人の最適化を図り、よりリアルな臨場感を楽しめるというから驚きだ。
最後は音を楽しむ環境作り。国内ハウスメーカーの工藤建設株式会社は、ブランド展開する「フローレンスガーデン」において、北米型の地下室付き住宅の実績が1200棟以上あり、オーディオルームとして注文するユーザーが増えている。地面にアイレベルがある「半地下工法」のため、採光や換気が容易にできて、尚且つ高い遮音・防音性を保ってくれている。オーディオルームのほか、カラオケルームや楽器の練習スタジオなど、音楽を楽しむ様々な用途に対応できるのも魅力だ。
音楽のライブイベントが中止になったり、アーティストの新曲リリースが延期になったり、コロナ禍は一見、我々を音楽から遠ざけたように見える。しかし、より良い音楽をユーザーに届けたいと願う日本の技術力を目の当たりにすると、高品質な音楽をおうち時間で楽しめるようになったコロナ禍は、むしろ音楽を我々に近付けたのかもしれない。自宅で心地よい音楽に身を委ねながら、コロナ禍の収束を待ちたい。(編集担当:今井慎太郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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