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まだまだ不安なコロナ時代 親子で夢中に、笑顔になれる企業CSR
長期化するコロナ禍において、子どもたちの心の健康が心配されている[写真拡大]
長期化するコロナ禍において、子どもたちの心の健康が心配されている。
国立成育医療研究センターが11月17日に発表した「コロナ×子どもアンケート」第6回 調査報告 ダイジェスト版(調査実施期間:2021年9月13日 ~ 9月30日)によると、対象となった小学1年生~高校3年生のこども1271名のうち、38%が「コロナのことを考えるとイヤだ」、28%が「すぐにイライラしてしまう」、26%が「さいきん集中できない」と回答しており、前回調査からは幾分回復したものの、それでも多くの子どもたちがネガティブな感情に悩まされていることが分かった。
ウイルス感染自体への不安はもとより、長引くマスク生活や学校が休校になること、友だちとも思うように遊べないこと、家族間でも不安やストレスが募っていることなど、子どもたちがおかれた状況や原因は様々だ。世界的なパンデミックを防ぐためには仕方がないとはいえ、心に及ぼす影響が心配だ。
そんな中、企業の子供向けCSR活動に関心が高まっている。緊急事態宣言が解除され、感染状況も落ち着いてきたとはいえ、まだまだ外出などには不安が残る中、子どもたちの意識や関心を他に向けることで、ストレスを緩和するとともに、新しい視点を発見したり、心を育んだりできるからだ。
例えば、おうちで参加できるものとしては、山田養蜂場が開催している「ミツバチの絵本コンクール」がある。同コンクールは、ミツバチをテーマに「自然環境の大切さ」「社会とのつながり」「生命の尊さ」を表現した作品を募集するもので、まず絵本のストーリー作品を募集した後、ストーリー部門の最優秀賞に選ばれた作品の内容に合わせたイラスト(さし絵)を募集する、2段階形式のコンクールだ。第5回目の開催となる今回、すでに募集が終了したストーリー部門には全国から809点の物語が寄せられ、入賞作品 10点が選ばれている。それに引き続いて現在、11月5日から2022年1月24日までの期間で、イラスト(さし絵)部門の募集が始まっている。最優秀賞作品は1冊の絵本となり、山田養蜂場が次世代を担う子供たちの「豊かな心」を育みたいと、1999年から毎年全国の小学校へ寄贈している「みつばち文庫」の一冊となる予定だ。子どもの部と一般の部があるので、親子で挑戦してみるのもいかがだろうか。
絵本といえば、ユニークなCSR活動を行っているのが森永製菓だ。同社が推進しているのは、食育ならぬ「菓子育」。同社では菓子の価値は栄養補給だけでなく、人と人、心と心をつなぐコミュニケーションの役割であるとの姿勢から、創造性を育みながら、菓子の役割や菓子との上手な付き合い方をたのしく学ぶことができるオリジナル菓子育絵本「メルとマールのピクニック」を制作。また手軽に絵本の世界を楽しめるようにアニメーションも公開している。保育施設等で絵本の読み聞かせや劇遊びに活用されているほか、一般家庭でも、大好きなお菓子がテーマの絵本で、親子のコミュニケーションを図れると好評のようだ。
大人たちの不安やストレスは、子どもにそのまま伝播してしまう。親子で何かに取り組んだり、夢中になったりすることで、子どもたちだけでなく、親の心も元気になれるのではないだろうか。企業のCSR活動などで提供されている機会を上手に活用していただきたい。(編集担当:今井慎太郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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