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車検整備はケチらずに
●車検とは
ウィキペディアによれば、自動車検査登録制度(車検)は、『日本でミニカーや小型特殊自動車を除く自動車や排気量250ccを超える自動二輪車(道路交通法における大型自動二輪車を含む)に対して、保安基準に適合しているかを確認するため一定期間ごとに国土交通省が検査を行い、また自動車の所有権を公証するために登録する制度」とされている。
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●車検期間
昔、乗用車は新車登録して2年で最初の車検を迎え、10年以上になると毎年車検となった。現在の様に、短時間の車検とかでは無くて、何日か預けるため、毎年車検があると結構面倒なので、その機会に代替するケースも多かった。
当時の車検証ステッカーは目立った。新車購入して貼付されたステッカーが「赤」なら2年後は「橙」、最初「緑」なら次は「青」になった。
これは、ディーラーの営業マンには好都合で、「赤」が車検を迎える車は販促ターゲットで、「橙」になっていたら、「継続検査」済みで、当面の販促ターゲットから外れたのだ。
今は新車登録して3年目に初回車検を迎え、その後は2年毎に車検がある。そして、10年超の古い車も2年車検となった。
昨今の車は道路事情も良くなり、相対的に年間走行距離も少なくなっている。また技術的にも大きく進歩しているので、1年車検の頻度は無駄だから、車を永年にわたって大切に使用するユーザーにとっては大いに歓迎すべき変更だった。
●車検の形態とコスト比較
「車検(継続検査)」を受ける場合、いろいろな実施方法がある。
一般的には、新車を購入したディーラーで車検を受けるが、業販店(サブディーラー)や整備専門業者、ガソリンスタンド、自動車部品販売店と多様な選択肢がある。
値段だけで選択するのでは無く、普段から利用していて人間関係が確立している所で車検受けをするのが良いだろう。
他にも、「個人車検」という、陸運事務所に直接車両を持ち込んで、検査受けする制度もある。大まかにコストを考えれば、正規ディーラーでの車検が最も高額で、個人車検が最も安くつく筈だ。
●個人車検
個人車検は、直接検査場に車を持ち込んで、検査を受ける。
その際に「前照灯の光軸」とか「アライメント」、「制動力」等のいろんな項目のうち、何項目かが基準値から逸脱していたら、その部分だけを修正する。とにかく、基準を満たさない部分を修正するだけで良い。
そんな時は、車検場の近辺で開業している、飛込で当該部分の修正をしてくれるサービス工場で整備する。その後再度検査場に持ち込んで、合格すれば「車検終了」となり、向こう2年間有効の「車検取得」が完了する。
注意しておきたいのは、この場合は、「車検受け」して合格した時点で「基準を満たしているだけ」なのである。つまり、車検時点では合格しても、検査場からの帰路に何が起こるかは関係ない。
なにしろ、「検査受け」した時点では「基準を満たして合格した」のだから。
ある程度メカに詳しく、中古車を乗り継いでいる様なユーザーには、取り敢えず車検のタイミングが来たら、「車検が切れ」れば公道を走れなくなる事を回避する必要が生じる。
「継続検査に合格」して乗り続ける事が出来さえすれば、向こう2年間、まともに動けるか否かは関係ないから、1番コストのかからない個人車検で十分かも知れない。
●ディーラー車検
「ディーラー車検」の場合は、2年後の車検までの間、出来る限り問題が起こらない事を考えて、予防的な整備や部品交換については、ユーザーに相談して同意を得た上で検査整備する。
例えば、そのユーザーが過去実績として年間7500km程度走行しているとすれば、次回車検まで1.5万km程度走行すると想定される。もし、ブレーキパッドの残量が1万km位なら、ユーザーに対しては「次回車検までは持たない」事を説明してくれる。
「どうせ2年後には新車と代替するので、途中でパッド交換だけのために入庫したく無い」からと、「今回の車検時に一緒に交換しておいてくれ」と依頼するユーザーもある。また、「12カ月点検に、来年入庫した際に交換しよう」とする選択もある。
こんな場合、どんな選択をするにしても、少なくともブレーキパッドの残量は1.5万km程度である事は認識できる。検査場を1歩出たら、何があっても不思議では無い「個人車検」と決定的に違うのがこの点である。
車検に関しては、「向こう2年間の安全」を考えて、筆者は普段から利用している営業拠点での「ディーラー車検」1択である。
機会を改めて車に関する節約術をご披露したいが、車検に代表される整備に関しては、他で節約して、検査費用をケチるのは止めておく方が良い。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)
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