KCCS、石狩市の公道で無人自動配送ロボットのシェア配送を実証実験

2021年8月18日 16:53

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大型で高速走行が可能な無人自動配送ロボット(画像は京セラコミュニケーションシステム発表資料より))

大型で高速走行が可能な無人自動配送ロボット(画像は京セラコミュニケーションシステム発表資料より))[写真拡大]

  • 大型で高速走行が可能な無人自動配送ロボット(画像は京セラコミュニケーションシステム発表資料より))

 京セラコミュニケーションシステム(京都府京都市、KCCS)が工業地域向けに、無人自動配送ロボットによる配送サービスの実証実験を開始した。8月2日に北海道石狩市で公道における試験走行の許可を取得し、8月16日から実証実験を行っている。期間は9月中旬まで。配送の人手不足の解決に、モビリティサービスを役立てる。

【こちらも】自動配送ロボットによる商品配送、21年度にも実現か

 実験は、石狩市の石狩湾新港地域の公道車道で行う。地域の事業者で無人自動配送ロボットをシェアし、小売店の商品や、企業間輸送貨物を配送する。

 大型で高速なロボットに、複数サイズのロッカー20個を搭載しているのが特徴だ。これまで国内で実施された自動配送ロボットが公道を走る実証実験では、歩道走行が可能な電動車いすに準じた大きさで、低速のものが主流だった。

 だが、同社は広域な工業団地での配送を想定し、車道を最高速度時速15kmで移動できるようにした。また、効率的な配送と共同利用をするために、ミニカーに準じた大きさにしている。

 ロボットを活用することで、配送業務の担い手不足の課題を解決する。また、現在コロナ禍の影響で、最終拠点から顧客に商品を受け渡すいわゆる「ラストワンマイル」において「非接触」の需要が加速している。無人自動配送ロボットが対応することで、この需要にもこたえる。

 今回の実証実験は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」で採択された、北海道石狩市の「工業地域向けロボットシェアリング型配送サービスの実現」に参画するもの。

 走行エリアの外周は3kmで、走行ルートは全長5km。無人で走行するが、地域内の事務所で常時、走行を監視する。自動回避が難しい場合は、遠隔操作に切り替えるなどの対応を行う。

 同社は、情報通信基盤整備や省エネ設備導入などを行う中で得たノウハウを活用。ICT技術と掛け合わせて、物流課題の解決に向け、モビリティサービスの開発に取り組む。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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