今日の為替市場ポイント:欧米株安などを意識してリスク選好的な円売り抑制も

2021年7月9日 08:30

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記事提供元:フィスコ


*08:30JST 今日の為替市場ポイント:欧米株安などを意識してリスク選好的な円売り抑制も
8日のドル・円は、東京市場では110円70銭から110円15銭まで下落。欧米市場では、110円05銭まで買われた後、109円53銭まで下落し、109円76銭で取引終了。本日9日のドル・円は主に109円台で推移か。欧米株安や米長期金利の低下を意識して、リスク選好的な円売りは引き続き抑制される可能性がある。

日本を含めた世界各国で新型コロナウイルスの感染者が再び増加していることから、世界経済の早期回復への期待は低下しつつある。報道によると、東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は7月8日、緊急事態宣言の再発出を受けて東京都内の全会場は無観客とすることを決定した。埼玉・千葉・神奈川での開催も無観客となるもようだ。ただ、福島県・宮城県・静岡県については、収容人員の50%以内・最大1万人での開催が認められるようだ。

市場関係者の間からは、「東京都と沖縄県への緊急事態宣言の発令・延長によって7-9月期の日本経済は極めて低い伸びにとどまるか、マイナス成長に陥る可能性がある」との声が聞かれている。一部の市場関係者は「今秋に総選挙が実施される予定となっており、日本政府は選挙前に追加財政出動など何らかの経済支援策を検討する可能性が高い」と指摘している。《FA》

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