コロナ関連の破たん1569件に 日銀の資金繰り支援延長も過剰債務問題が浮上 東京商工リサーチ

2021年6月19日 17:04

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 東京商工リサーチは18日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が1週間で23件増え、累計で1,569件(負債1,000万円以上)に達したと発表。6月は18日時点で94件に達し、これまでで最多だった4月(154件)並みの水準。緊急事態宣言解除後も飲食業などは厳しい経営環境が続くと予想されるところ、資金繰り支援策を活用する事業者の間では過剰債務問題が浮上している。

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 東京都は18日、都内で新たに確認されたコロナ感染者数が453人だったと発表。緊急事態宣言期間中にもかかわらず、3日連続で前週の同じ曜日を上回り、18日までの1週間における1日当り平均も389人と前週の386人を超えた。インド変異型の感染も複数確認されており、緊急事態宣言解除を前にリバウンドの懸念が高まる。

 東京都と大阪府は18日、緊急事態宣言から「まん延防止等重点措置」(以下、「まん防」)への移行を踏まえ、飲食店による酒類の提供を条件付きで認める方針を発表。東京都は、23区などの地域における飲食店へ午後8時までの時短要請を維持し、酒類提供は、午後7時まで、1組2人以内かつ滞在時間を90分以内の条件を満たす来店客にのみ認めることとした。対象期間は7月11日まで。緊急事態宣言から「まん防」へ移行するその他の都市でも、酒類提供について、国の方針より厳しい条件を課すケースが多い。

 対象地域の居酒屋等の中には、条件付きの酒類提供の解禁を前向きに受け止める事業者もいる。一方、条件が厳しく売上回復への寄与はわずかとの見方が大半で、一部大手居酒屋チェーンは緊急事態宣言解除後も継続して休業する方針を示した。また、東京や大阪などでは、返済義務のない時短協力金の支給が遅れており、資金繰りの続かない事業者による倒産は止まらない。

 日銀は18日、コロナ対応の資金繰り支援策を22年3月まで半年間延長する方針を決定。民間金融機関が中小企業等を支援しやすいよう、金融緩和策を継続する。一方、飲食関連や小売業などでは、売上回復の目処が立たない中で債務の膨張が続き、過剰債務問題が顕在化している。過剰債務により自力では事業継続できない事業者が正常化後に倒産するケースも懸念される。

 新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間19日午前11時時点で1億7,775万人超、死者数は384万人超。国別の最多は米国の3,351万人超、次いでインドが2,976万人、ブラジルが1,780万人。以下、フランス581万人、トルコ535万人、ロシア522万人、イギリス462万人と続く。日本は78万人を超えた。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、18日時点で1,569件に達したと発表。破たん企業が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで1万8,106人。

 東京や大阪などの大都市や北海道などの緊急事態宣言対象地域における飲食関連、建設業、アパレル、宿泊業での倒産が目立つ。「まん防」へ移行後も経営環境に大きな変化は期待できず、一方で債務の膨張が続く中、諦め型の倒産増加が懸念される。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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