みんなの銀行、目的別に貯蓄の「ボックス」機能提供へ 20個のバーチャル口座

2021年5月14日 16:28

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スワイプするだけで、目的別ボックスにお金を移動することができる(画像: みんなの銀行発表資料より)

スワイプするだけで、目的別ボックスにお金を移動することができる(画像: みんなの銀行発表資料より)[写真拡大]

 みんなの銀行(福岡県福岡市)は13日、5月下旬のサービス開始にあわせ、目的別に預金を蓄積できる「ボックス」機能を提供すると発表した。貯蓄預金口座に紐づくバーチャル口座を最大20個まで作成できる。目的別に作成できるバーチャル口座数としては、国内銀行で最多となる。

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 預金の目的に応じてボックス名や目標金額、目標日を設定できる。スマホ上でスワイプするだけで、簡単に普通預金からボックスや、他のボックスにお金が移動する。

 自動積立の機能もある。日次・週次・月次・年次であらかじめ設定したスケジュールや金額で積立ることができる。「毎日100円コツコツ積立」や「毎週1000円コロナ後旅行積立」のように、目的に応じて柔軟な設定が可能だ。

 利用料は無料で、預入金額は1円以上1円単位。払い戻しする際には、普通預金へ振替後にATM出金か振込を行う。

 みんなの銀行は、九州全域にネットワークを有する広域展開型地域金融グループのふくおかフィナンシャルグループが立ち上げた、国内初のデジタルバンク。デジタルネイティブ世代を対象に、スマホで完結する金融サービスを提供する。

 若い世代を中心に銀行窓口での対面取引の利用率が著しく低下しており、新型コロナウイルスによる外出自粛がさらに拍車をかけた。新しい生活様式に適合し、パーソナライズされた金融サービスを産み出そうとしている。

 マネーフォワードと協働し、あらゆる資産・入出金履歴を一元的に管理できる「レコード機能」も用意している。他行の口座やクレジットカード、電子マネーなど1300以上の金融機関や関連サービスと連携し、お金の出入りを一元的に可視化し管理しやすくする。

 利用者は自分の資産をリアルタイムで把握できる。デジタルネイティブ世代が使いやすいように、取引明細にハッシュタグをつけて分類できる機能もつけた。今後はその場で不足分の借り入れや余剰資金の貯蓄などを行うことができる機能も追加していく方針だ。

 ふくおかフィナンシャルグループは、中期経営計画の基本戦略としてデジタルトランスフォーメーションを掲げ、様々な施策を行っている。知見とノウハウの蓄積が進んだことから、デジタルバンクを立ち上げた。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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