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自分に甘い? 日本医師会中川会長、「言行不一致」が見えたパーティー参加問題!
日本医師会の中川俊男会長は日頃、新型コロナウイルス感染症に対して強烈な警戒感を表現していた。
昨年11月18日には、間近に迫った3連休を我慢して過ごすように強調し、「医療崩壊を防ぐため、1人1人が感染防止に取り組む」べきことを強調した。
11都府県に緊急事態宣言が拡大される直前の1月6日には、「全国会議員が(模範を示して)夜の会食を全面自粛するべきだ。国民に生じた緩みの解消につなげよ」と危機感を煽っていた。1月13日には、「欧米のような感染爆発にならないように、全国的な緊急事態宣言も検討」しなければ、医療崩壊が医療壊滅につながると表現した。
3月の厚労省職員23人による送別会問題に対しては、「無自覚で国民に対する背信だ。医療関係者や厚労省の同僚職員の努力を踏みにじった」と叱責した。
日本で医療崩壊が懸念される最大の問題点の1つが、民間の開業医で構成される日本医師会が、新型コロナ患者の受け入れに及び腰であることは、国民の多くが認識することになっている。苦境にある事業者や経済活動への配慮を感じさせない物言いは、大所帯をまとめる指導者としての器量に、懸念を感じる向きがあったとしても止むを得まい。
その中川会長が、全都道府県を対象にした緊急事態宣言の発令にまで言及した12日、「まん延防止等重点措置」のさなかに、自民党自見英子(はなこ)参院議員の「政治資金パーティー」に参加していたことが発覚して波紋を広げている。
報道によると、中川会長を始めとする医師会の幹部14人を含む100人程の参加者が出席した。
この件について中川会長は、「時期をずらすことも考えたが、ホテル側が最大限の感染防止対策をと取ると自信を示したので最終的に決断した」と釈明している。
言行不一致という言葉がある。口先ではカッコの良いことを言いながら、実際の行動との間に整合性がないことだ。国民にはいつ果てるとも知れない我慢を求めて、逸脱した輩には”背信”とまで表現して攻撃していながら、自分が関わる時に「感染対策をしているから・・」では、社会の理解を得ることなど出来ない。
自見参院議員の後援会長である中川氏には、日本医師会会長としての立場があるのだから、本来は「今の時期に開催すべきでない」と苦言すべき立場だ。会場側が感染対策に自信を示していたとしても、座席間隔をいくら空けようとも、日頃国民に感染防止を強く求めている医師会会長が、あとから「時期が悪かった」と反省を口にするようでは、世間を騒がす輩と何ら変わらない。「時期が悪いから延期か中止」と判断できなかった人が、日本医師会の会長だという事実が情けない。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る)
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