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【GW明け後の株式市場を占う】新規感染者数に一喜一憂しつつ風向きを読む相場
■緊急事態宣言解除の先取り投資スタンスで
バブル経済崩壊後のゴールデンウイーク(GW)の過ごし方、レジャーのキーワードといえば「安・近・短」であった。底なし沼の構造不況のなかで、費用が「安く」、距離が「近く」、日程が「短い」小旅行や日帰りレジャーでせめての家族サービスに四苦八苦した昔がいまでは逆に懐かしい。ところがである。あれから20年以上も経とうというのに、今年のGWは、またまたポイントは「安・近・短」、もしくは「安・近・単」である。「単」とは、「おひとりさま」やソーシャルディスタンスをキープする単身、単独、簡単を含意するという。レジャーは「安・近・短」、「安・近・単」と自粛・自制を余儀なくされた。GW明けは毎日の新規感染者数に一喜一憂しつつ風向きを読むことになりそうだ。
■株式市場の上値を抑える懸念材料が多すぎる?
株式相場は、巣ごもり状態、たこつぼ様相から抜け出せるか風向きを読むことになる。東京市場の上値を抑えている懸念材料が多すぎるからである。緊急事態宣言の効果で、本当に期限までに感染拡大が抑え込まれ宣言が解除されるのかはもちろんだが、接種率がOECD(経済協力開発機構)全37カ国中で最下位となっているコロナワクチン・リスク、日米首脳会談以来の「台湾海峡」を巡る米中の地政学リスクや北朝鮮リスク、東京五輪・パラリンピックが開催されるのか不透明なイベント・リスク、投開票の衆参3選挙の与党・自民党全敗による政局リスクなどが重なる。さらに連休明けから本格化する決算発表でも、折角、発表した好決算が材料出尽くし売りとなった前例もあり、これが続くようなら業績リスクも高まることになる。
仮に株高でスタートしたとしても、上向き、下向きのいずれのトレンドが発生するか見極める風待ちとなる可能性がある。緊急事態宣言延長の解除先取りの投資スタンスとしてやはり「安・近・単」で風待ちすることを提案する。外部材料に影響を受け難い身近なディフェンシブ系のアウトドア関連株、ロード関連株へのアプローチで、関連需要の動向も伝えられ、話題性も高まる展開が想定されるためだ。ソーシャル・ディスタンス関連のオートバイ株やゴルフ株、「ソロ・キャンプ」関連のレジャー株、「ロードサイド」関連の小売り株・外食株など、業績の上方修正株や割安株の「安」も多いだけに幅広く網を張りたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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