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伸びる車齢、1台のクルマに長く乗る時代へ 所有方法も多様化
自動車検査登録協会が発表していね自動車保有動向によれば、2020年の平均車齢は乗用車で8.72年だった。これは10年前より1.16年延びており、1台のクルマに長く乗り続ける人が増えている。所有方法もそれに合わせて、購入から個人リースまで多様化している。
かつてクルマは、新車から3年目の車検で乗り替える人がいるなど、所有している時期が非常に短かった。その後も5年程度で乗り替える人が多くいたが、今では8年での乗り替えが主流となっている。この平均車齢は、新車販売台数が減り、クルマが長く使われると、高齢化が進むのだ。逆に新車販売が増え、高齢のクルマがスクラップや海外輸出されると若返る。
車齢が伸びた要因には、高額な出費が必要なことから、買い替えが生活を圧迫することも考えられるが、クルマの性能が上がり、故障しにくくなったこともあるだろう。
とはいっても、定期的に整備しなければ、出来が良くなったクルマといっても長持ちはしない。そのためクルマ保有のためにはそれなりの経費が掛かるが、そのことを嫌い、リースを選ぶ人も増えている。
リースであれば、毎月のリース料に点検や車検費用まで含まれているため、計画が立てやすい。だがリースは自分のクルマではなく、あくまでも借り物のため、クルマ好きにとっては利用しがたい面もある。
一方自分でクルマを購入して所有する場合、車検が新車からなら3年、それ以降は2年毎に訪れて、その都度10万円から15万円程度の出費が必要となる。そのため次回の車検前に乗り替えようと考える人もいるが、結局乗り替えの費用と車検代を比べると、乗り続けることを選ぶ人も多い。
リースを選ぶ場合も自分で購入する場合も、維持費のほうがクルマを買い替えるより安く済むようになったことが、車齢を伸ばしているといえるだろう。
リースで長く乗るか、それとも自分で購入して好きなように乗るかはユーザーの考え次第だが、長く乗り続けることを考えた場合、リースアップ後に問題となる乗り方を指摘されるより、自分のモノになる購入のほうが安心であると感じるのは、既に古い考えとなったのだろうか。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)
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