サンデンHD、ヒマラヤ、セレスなど/本日の注目個別銘柄

2021年3月2日 15:27

印刷

記事提供元:フィスコ


<3751> 日本アG 1089 -138急落。特別配当金300円の実施を発表している。従来は未定としており、前期実績は10円であった。極めて高い配当利回り水準にはなるが、もともとこれまでは、旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスイレブンスが一株1210円でTOBを実施中であるため、同水準にサヤ寄せする状況となっていた。今回の特別配当実施でTOBが撤回されるとの見方も強まり、ネガティブな反応が優勢になっている。

<3563> スシローGHD 4470 +220大幅続伸。クレディ・スイス証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を5400円としている。本部一括での素材の調達体制、店内調理と、それを可能にする教育体制、デジタル対応などのローコスト化が店舗網の拡大を可能にしていると評価。海外でも消費者支持が高まっており、国内外でのスシローの店舗展開が業績拡大をけん引するとみている。25年9月までの事業利益の年平均成長率は14%と予想。

<6444> サンデンHD 383 -80ストップ安。第三者割当増資による新株発行を発表した。割当先は中国ハイセンス・ホーム・アプライアンス・グループが設立予定の特別目的会社。発行価額は1株当たり256円で手取概算額は約208億円、構造改革資金と成長投資資金に充てる計画。発行株数は8362万7000株であり、現在の発行済み株式数の3倍近くの水準となる。経営再建の進展は期待されるものの、大規模な希薄化をネガティブ視する動きが優勢に。

<7944> ローランド 3775 +245大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を5800円としている。楽器業界の中でも電子楽器比率100%の専業メーカーと特徴あるポートフォリオを有しており、同業他社を上回る成長を実現できる潜在力を有していると評価している。MBO後の構造改革、AC時代到来による嗜好変化という個別・外部要因により、独自の成長ストーリー実現の蓋然性も高まってきたと注目。

<3696> セレス 4215 +490大幅反発。ブロックチェーン技術のコンサルティングを行うHashPortとの資本業務提携を前日に発表。HashPortは暗号資産の新規取扱いに関するコンサルティング事業を行う。フレセッツと経営統合したことで暗号資産の新規取扱いコンサルティングから、ウォレット管理システムを含む暗号資産取引所システムまで一気通貫で提供する国内唯一の会社に。連携効果による暗号資産関連事業拡大への期待が一段高まる形に。

<6778> アルチザ 1772 +55大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来の4.8億円から7.8億円、前期比78.1%増に引き上げ。高採算のモバイルネットワークソリューションが国内向けで販売が増加しているもよう。5G向け製品などで追加受注を獲得しているようだ。第1四半期の状況から業績上振れへの期待はあったとみられるが、5G関連需要の着実な取り込みなどによる好業績の確認で、見直しの動きが優勢となっている。

<2593> 伊藤園 6200 +140続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は104億円で前年同期比41.5%減となった。上半期決算時に下方修正している通期予想の123億円、前期比38.3%減は据え置いた。上半期は前年同期比39.0%減であったため、11-1月期も軟調な業績推移が続く形になったが、ほぼ想定線の状況と捉えられた。都心部を中心としたコンビニへの来店機会減少、オフィスでの自販機購入機会減少などが響いているようだ。

<7514> ヒマラヤ 1062 +150ストップ高。前日発表の業績予想の上方修正が買いインパクトにつながった。上半期営業損益は従来予想の0.5億円の赤字から一転して7.6億円の黒字に、通期では5.5億円の黒字から13.7億円の黒字にそれぞれ増額。「新しい生活様式」への親和性からゴルフ、アウトドアが好調に推移、大きな在庫負担も生じずに粗利益率も改善したもよう。第1四半期は順調な立ち上がりとなったが、修正幅の大きさが好感された。《ST》

関連記事