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非財務/SDGsをスコアで可視化 サステナブル・ラボがオンラインDBを開始
テラストイメージ(画像:サステナブル・ラボ発表資料より)[写真拡大]
サステナブル・ラボは12日、AI技術を活用し、企業・都道府県の非財務/SDGsデータを分析・スコア化したオンラインデータバンク「テラスト」を開始すると発表した。テラストは、定性的・印象論で語られがちなサステナビリティ分野の評価を、ファクトベースでスコア化し提供する情報プラットフォーム。2019年12月から試験運用していた「ESGテラスト」の正式版で、今回一般向けに公開する。
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サステナブル・ラボは、昨今の環境変化によるサステナビリティへの社会要請の高まりも踏まえ、経済利益と環境・社会利益の創出を両立できる社会の実現を目指していくという。
■テラストのサービス概要
スコア化の対象は上場企業約2,000社と47都道府県。AI(機械学習)が非財務データを比較処理しリアルタイムに分析。AI分析を元に専門家と協議し、非財務情報/SDGs達成度をスコア化する。スコアは企業・都道府県ごとにランキング形式でまとめ、公開する。
AIは、IIRCやGRIなどグローバルスタンダードに準拠した1,000超の指標をベースに、企業の開示情報や公開資料などからデータ抽出し分析。分析時は、経済規模や従業員規模などを勘案し、比較処理を行う。専門家には、ESG投資研究の第1人者である京都大学客員教授の加藤康之氏をはじめ、格付けや統計科学・データサイエンス研究者などが参画する。
例えば投資家向けとしては、ESG投資判断の比較検討やスクリーニング用データとしての活用が想定される。ビジネスパーソン向けでは、取引先選定やサプライチェーン・マネジメント、営業先の動向調査や提案活動などを想定。就活・転職者の利用では情報収集や企業選びに、消費者向けでは、商品購入時の判断材料としての活用が想定される。
■国内外で拡がるESG投資
主な活用はESG投資が想定されるが、ESG投資市場は国内外で拡大傾向にある。環境省によると、世界のESG投資市場は、2018年には30.7兆米ドルと2016年に比べて1.3倍に増えている。国内市場は18年に2.1兆米ドル(約220兆円)と、16年比4.2倍となっており、19年には3兆米ドル(約315兆円)と、16年から約6倍となった。
投資家の関心も高い。経済産業省が19年12月に行ったESG投資に関する国内外主要運用機関向けアンケート調査によると、97.9%の運用機関がESG情報を投資判断に活用していると回答(48社、内 北米35.4%、欧州20.8%、日本43.8%)。活用目的はリスク低減が最も多く、次いでリターンの獲得、社会的責任・意義と続く。
一方で、ESG投資判断の障害として、85.4%の運用機関が企業のESGに関する情報開示が不十分であると回答。日系機関ではESG投資の適切な評価方法が未確立であることも課題認識しており、外資系機関の約2倍近い回答が集まった。
テラストは大手データベンダーやメディアとの提携も拡げ、順次拡充予定。真に強く優しい企業・都道府県を照らし、持続可能な社会づくりに貢献していく。(記事:三部朗・記事一覧を見る)
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