東京海上日動が社員教育に新手法 経済ニュースアプリで学習を習慣づけ

2021年2月6日 16:52

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 東京海上日動火災保険(東京都千代田区)が、4月から社員教育に新手法を導入する。経済ニュースアプリ「NewsPicks」や、動画学習サービス「MOOC」を起点に、学習習慣をつけさせる。事業環境が大きく変化する中、社員を時代に即して対応できる人材に育てていく方針だ。

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 2020年9月から、希望者向けにNewsPicksとMOOCをカスタマイズして導入していたが、一定の効果が確認できたため、本格的に展開することにした。これまで社員自身がオリジナル記事コンテンツを作成し発信するなどしてきた。今後は「組織活性化の成功事例」など、より幅広いテーマのコンテンツを追加する。

 ニューズピックス社と共同で、「デジタルトランスフォーメーション」や「働き方」をテーマに有識者を招いて独自の限定イベントも開催する。「ダイバーシティ&インクルージョン」や「組織活性化」などのテーマも加える予定だ。開催頻度を高め、継続開催していく。

 テクノロジーの進展、競争の激化など様々なファクターが事業環境を変化させており、同社は、顧客に選ばれ続けるために社員の成長・能力開発が不可欠だとしている。その実現に向け、時事問題をタイムリーに把握したり、ニュースの背景を理解するためのツールとしてこうしたサービスや企画を取り入れた。

 特長的なのは、短い隙間時間で学べる「マイクロラーニング」が行える点だ。いつでもどこでも学べるため、負担なく社員が学習習慣を身に付けることができる。また、全国の多様な社員が自由に意見交換をする「オンラインコミュニケーション」の場としても活用する。部門や役職、世代を超えた交流の活性化を目指す。

 同社はこの他にも、1月6日には「社外副業」に挑戦しやすい環境をつくると発表した。社員の成長スピードを後押しすると判断したためで、従来は個別に承認してきたが、承認プロセスを簡素化した。副業によって、人脈形成やスキル向上、イノベーション創出につなげたい考えだ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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