システムソフト、GMOペパボ、ラクスルなど/本日の注目個別銘柄

2021年2月4日 16:02

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記事提供元:フィスコ


<6869> シスメックス 11910 -570急反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は159億円で前年同期比26.0%増と増益に転換、市場予想も20億円程度上振れた。通期予想は485億円で前期比12.3%減を据え置いた。EMEAや中国での機器・試薬などが好調だったが、10-12月期は大型入札など特殊要因による上振れも大きいとの見方があり、業績回復期待もすでに反映されていたとみられることから、出尽くし感が強まった。

<6875> メガチップス 3020 -340大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は43.9億円で前年同期比4.9倍と急拡大、通期予想の42億円を超過した。のれん等償却の減少が大幅増益につながったが、ゲームソフトウェア格納用LSIの需要が堅調に推移したことなども背景。一方、10-12月期のれん等償却前営業益は19.9億円で同2.3倍、同ベースでの7-9月期実績は同2.8倍であったため大きなサプライズはなく、出尽くし感が優勢に。

<4384> ラクスル 3940 -460大幅反落。海外での株式売出を前日に発表している。売出人は第2位株主のデジタルホールディングス、売出株数は283万6100株となる。売出価格は4004円に決定、前日終値比でのディスカウント率は9.00%。受渡期日は2月8日が予定されている。株式価値の希薄化にはつながらないものの、売出株数は発行済み株式数の約1割となっており、当面の需給懸念が強まる状況になっているようだ。

<3633> GMOペパボ 5740 -746大幅反落。前日に20年12月期決算を発表、営業益は9.3億円で前期比18.3%増となった。年間配当金も従来計画の72.5円から81円に引き上げた。ほぼ第3四半期決算時に上方修正した水準での着地だが、増益率は第3四半期までの39.5%増からはやや鈍化。21年12月期は11.1億円で前期比20.2%増と連続増益見通しも、インパクトは限定的。株価は高値圏で推移していたこともあって出尽くし感が先行。

<4449> ギフティ 3400 +210大幅続伸。前日に20年12月期業績予想の上方修正を発表。営業益は従来予想の10.4億円から11億円、に増額。大型法人キャンペーンが第4四半期に大きく回復。主力のgiftee for Businessサービスの売上が増加したほか、Go toトラベルに係る収益計上なども寄与した。上方修正幅は限定的だが、第3四半期まででは前年同期比37.0%と大幅な減益であったため、収益急回復の確認が買い安心感に。

<7527> システムソフト 123 +30ストップ高。前日に業績予想の上方修正を発表、21年9月期営業利益は従来予想の1.5億円から2.9億円にまで引き上げ、前期は2.5億円の赤字であった。1月1日のfabbitとの合併効果が寄与、システムソリューション事業の受注も順調に推移しているもよう。第1四半期決算発表前の上方修正にインパクトも強まっているようだ。株価水準の値頃感も強く、短期資金の関心も強まりやすくなっている。

<4452> 花王 7232 -645大幅反落。前日に20年12月期決算を発表、営業益は1756億円で前期比17.1%減となり、1800億円程度の市場予想を下回った。国内化粧品の販売遅延、欧米ヘアケアや中国ベビー用紙おむつの販売不振も響いた。21年12月期見通しは1770億円で同0.8%増を見込み、2000億円超の市場予想を下回る。マーケティング費用やデジタル投資費用なども重しに。想定以上の収益回復の鈍さをネガティブ視する動きに。

<6501> 日立 4776 +215大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業利益は1361億円で前年同期比8.3%減益、市場予想を300億円程度上回った。通期予想は4000億円から4200億円、前期比36.5%減に上方修正、市場予想は下回るが、1-3月期はかなり保守的な前提と受けとめられている。10-12月期はITセグメントのほか、オートモーティブなどライフセグメントが想定以上に堅調だった。

<8604> 野村 585.8 +23.0大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期純利益は984億円で前年同期比72.4%増で、米ACIの評価益計上なども押し上げ要因となった。ただ、前四半期は同5割超の減益だったため収益は急回復の格好に。とりわけ、デリバティブの好調などエクイティ収益が前年同期比では大きく伸びた。リテール収益も順調に拡大。累計純利益は3085億円となり、通期の市場コンセンサス3150億円に対しても好進捗率。

<6758> ソニー 11650 +1015大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は3592億円で前年同期比19.7%増、市場コンセンサスを1500億円程度上回った。また、通期予想も従来の7000億円から9400億円、前期比11.2%増にまで上方修正し、7500億円強だった市場予想を大幅に上回った。巣ごもり需要でゲーム事業が好調なほか、イメージセンサーやデジカメなども市場の期待以上に順調に推移した。《ST》

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