ネオジャパン、成長戦略推進により大幅増収増益を目指す

2021年1月31日 18:47

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 ネオジャパンは1月22日、日本テレワーク協会による「テレワーク推進賞」の奨励賞を受賞したと発表した。

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 自社開発のグループウェアでペーパーレス化を推進。自社開発のチャットツールと組み合わせ、テレワーク実施時に申請、稟議や週報などをシステム化、業務進捗を可視化した。これらテレワークの運用面での利便性が高く評価されたものである。

 ネオジャパンは1992年に設立、2015年に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、2018年に第1部に指定変更となった。

 2020年1月期の売上高は37億4千万円。事業別の構成比は、3部門からなる主力のソフトウェア事業が82.3%。内、自社開発のパッケージソフトをクラウドで提供するクラウドサービス部門が47.2%、ビジネスパッケージソフトの開発・販売・サポートを行うプロダクト部門が33.0%、インターネット関連の業務アプリケーションを受託開発する技術開発部門が2.1%を占めている。

 一方、2019年10月より連結子会社化したPro-Spire社による、企業の情報システムやソフトウェア開発を提供するシステム開発サービス事業が17.7%を占めている。

 システム開発サービス事業を取り込み、新事業領域拡大による成長を目指すネオジャパンの動きを見ていこう。

■前期(2020年1月期)実績

 前期実績は、売上高が37億4千万円(前年比40.6%増)、営業利益は前年よりも1億7千万円増加の7億円(同32.4%増)であった。(Pro-Spire社の子会社化により、前期は第2四半期までは単体決算、第3四半期より連結決算へ移行したため、比較のために前年実績は暫定的に2019年の単体決算を使用)

 営業利益増加の要因としては、カスタマイズ大型案件受注のプロダクト部門、サービス利用者が増加したクラウドサービス部門の好調でソフトウェア事業が1億2千万円、新規連結となったシステム開発サービス事業が6千万円のそれぞれ増益であった。

■今期(2021年1月期)見込みと今後の成長戦略

 今第3四半期累計(2-10月)の売上高は39億3千万円(前年同期比68.1%増)、営業利益は8億2千万円(同49.7%増)実績の中、今期は売上高53億3千万円(前年比42.4%増)、営業利益9億円(同28.7%増)の大幅増収増益を目指して、次の成長戦略を推進する。

●1.ソフトウェア事業の継続的強化

 ・企業ニーズ、新技術を取り入れてソフトウェアの継続的バージョンアップ。

 ・クラウドサービス部門は利用に対して料金を支払うサブスクリプション方式、プロダクト部門はパッケージソフト買取とサービスサポートに対して料金を支払う方式の併用で、顧客数の拡大に応じて増加していく成長型ストックモデルを採用。

●2.販売力の強化

 ・国内は販売パートナー、代理店の営業活動支援と拡販のため、2019年に名古屋営業所を開設。福岡準備室を予定している。

 ・海外はグローバル市場への進出基盤づくりのため、北米子会社DEL CUI社、東南アジア市場開拓のためNEOREKA ASIA社を2019年に設立。

●3.事業領域の拡大

 ・Pro-Spire社の子会社化により、システムインテグレーション、クラウドインテグレーション、ウェブマーケティング事業などへの事業領域拡大。

 ビジネスICTツールの開発により創業から約30年にわたり成長を継続し、今期はコロナ禍により営業利益見込みを当初減益の5億4千万円から、その後増益となる9億円へ上方修正したネオジャパンの動きに注目したい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

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