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【Netflixで学ぶ英語】映画『私というパズル』: 体調が悪いときの表現
1月7日からNetflixで配信が始まった映画『私というパズル』は、1人の女性が子どもの喪失という悲しみから立ち直る姿を描いたヒューマンドラマだ。
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脚本を執筆したカタ・ヴェーベルは、監督を務めたコルネル・ムンドルッツォと実生活でもパートナーで、同監督との間にできた子どもを失った経験がある。
本作は、ヴェーベルの妊娠の実体験にもとづいて製作された舞台劇を映像化したもので、主演を務めたヴァネッサ・カービーには2020年ベネチア国際映画祭の女優賞が贈られている。
今回は、この『私というパズル』から、体調が悪くて吐きそうなことを伝える表現を学習したい。
■映画『私というパズル』のあらすじと見どころ
若いながらも会社重役のマーサ(ヴァネッサ・カービー)は出産を間近に控え、病院ではなく自宅で助産師のサポートで出産することを選択した。
パートナーのショーン(シャイア・ラブーフ)と助産師・エヴァの協力もあって、出産は成功したかに見えた。しかし赤ん坊は産声をあげたのも束の間、心停止でマーサに抱かれながら死んでしまう。
その後マーサが子どもの喪失と向き合う過程で、彼女の母親・エリザベスやショーンとの考え方や階層の違いが徐々に明らかに。はたしてマーサは新しい人生を歩み出すことができるのか?
本作でまず息を呑む部分は序盤の出産シーン。世界的に選択するカップルが増えつつある自宅出産の現場を長回しで緊迫感を維持しつつ、リアルでデリケートに演出している。
■今回の表現とダイアログ
【throw up】 吐く、嘔吐する、もどす
今回のダイアログは、自宅出産をサポートするためにやってきた助産師が、妊婦の状態を尋ねるシーンを取り上げたい。
Eva: Have you been throwing up?
エヴァ(助産師):もどされましたか?
Sean: No, she didn’t eat anything.
ショーン:いいえ、彼女は何も口にしていません。
Eva: That’s pretty normal, actually. It’s actually kind of a good sign.
エヴァ:それはまったく正常です。むしろ健康なサインですよ。
■表現解説
今回は、「吐く」という意味のイディオムであるthrow upの用法を学習する。上に引用したダイアログでは現在完了進行形になっており、嘔吐の症状が継続してみられたかどうかを尋ねるニュアンスだ。英語で医者にかかったときに訊かれる可能性があるので、ぜひ覚えておきたい。
医療関係者などから例文のように質問されて、たとえば「一日中吐いています」と答える場合には、I‘ve been throwing up all dayと言えばよい。
このシーンの前後には「吐き気がする」という表現のバリエーションで、I feel so nauseousやI just feel super sickという言い方も使われている。いずれも海外で体調が悪くなったときに覚えておくと便利な表現だ。
■アメリカ北東部の英語に触れよう
『私というパズル』の舞台設定は現代のボストンで、主人公・マーサの親族は弁護士など中流階級が多い。一方、彼女のパートナーのショーンは建設現場で働いていることもあって庶民的で、彼女の親族とは言葉使いが少し異なる。
本作は舞台劇にもとづいていることもあって対話が重要で、演出の細部にまで神経が行き届いている。英語の違いにも注意しながら鑑賞すると、アメリカ北東部の雰囲気に浸れる作品ではなかろうか。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)
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