NYの視点:2021年FOMCメンバーはよりハト派に傾斜

2021年1月12日 07:39

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記事提供元:フィスコ


*07:39JST NYの視点:2021年FOMCメンバーはよりハト派に傾斜
連邦準備制度理事会(FRB)は本年始めの連邦公開市場委員会(FOMC)を26日、27日に開催する。2021年のFOMCは恒久的に投票権を有するNY連銀のウィリアムズ総裁に加えて、エバンス・シカゴ連銀総裁やロックハート・アトランタ連銀総裁といったハト派メンバーが2020年のハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁といった超タカ派として知られるメンバーに取って代わる。

昨年末に合意した追加経済対策に加え、政権や議会を制した民主党がさらに数兆ドルにわたる追加対策を計画していることやワクチン接種が広範に行き渡ること、さらに累積貯蓄で投資家、市場アナリスト、FRB高官も、本年後半の経済が大きく成長するとの期待を強めつつある。バイデン次期大統領は14日に数兆ドルの経済対策の策定を明らかにする。

同時に、11月初旬からウイルス第3波によるロックダウンにより現行の労働市場や消費は再び悪化傾向。ワクチン接種に関する不透明感も手伝い慎重な見解も根強い。先週発表された12月雇用統計でも雇用者数は予想外に4月来のマイナスに落ち込んだ。先行きに期待が広がる一方で、FRBは長期にわたりゼロ金利を維持し、量的緩和も現行のペースで継続する可能性が強い。FRB高官らはQE縮小にはかなり時間がかかるとの見方を繰り返している。

債券王として知られるガンドラック氏は、今後インフレ率が上昇すると見ており、10年債利回りがインフレを大幅に上回った場合は、FRBがイールドカーブコントロールに踏み切る可能性を指摘。本年のFOMCメンバーがより慎重派が占め、イールドカーブコントロールの可能性はドルの上値を抑制する。

2021年の連邦公開市場委員会(FOMC)メンバー
パウエルFRB議長
ウィリアムズ米NY連銀総裁
ボウマンFRB理事
ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)理事
クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長
エバンス・シカゴ連銀総裁
ロックハート・アトランタ連銀総裁
デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長
ウォーカーFRB理事《CS》

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