不動産投資で利回りばかりを追求してはいけない理由

2020年10月2日 08:23

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■利回りとは

 不動産投資に限らず、資産運用において利回りは重要視される数値だ。利回りは投資金額に対してどれだけのリターンがあるかを示すもので、1,000万円投資して年間100万円の収益が上がる場合は10%となる。

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 一般的に利回りは高ければ高いほど良いとされるが、不動産投資においては高利回り物件に隠された落とし穴がある点に留意したい。

■表面利回りと実質利回り

 不動産投資の利回りは、表面利回りと実質利回りの2種類に分類される。表面利回りは「年間の家賃収入÷物件価格×100」で算出することが出来る指標で、単純な計算で求めることが出来るものだ。

 しかし、不動産投資においては、不動産の維持費や税金の支払いなどが必要になる。そのため、年間の家賃収入からこれらの経費を差し引き、より実態に近い利回り数値を重要視することも多い。その数値こそ実質利回りで、表面利回りよりも注視すべき指標とされている。

■提示されることが多い表面利回り

 不動産業者が「利回り10%を超える物件」と謳って営業を展開することは多い。しかし、この数値は一般的に表面利回りを指している点に注目だ。

 「利回りは高い方が良い」とされているからこそ、いかに利回りを高く見せるかという点に力を入れる不動産業者は多い。当然ながら、年間の家賃収入から諸々の経費を差し引いて算出される実質利回りは、表面利回りよりも数値上不利になる。不動産業者がわざわざ実質利回りを提示するメリットは少ないため、実際の運用とは異なる数値であると考えた方が良い。

■利回りはすべて上手くいった際の試算

 利回りは満室時にどれだけ家賃収入が入ってくるかを想定して算出されることが一般的だ。しかし、常に満室が続くわけではないことは想像に難くない。

 また先述の通り、不動産業者の表面利回りを良く見せたいという思惑から、周辺相場よりも高い賃料が設定される場合がある。賃料が高ければ入居は埋まりづらく、そもそも算出された利回りは到底見込めない。

 その他にも一般的に不動産価格が低い地方物件の方が利回りが高い傾向がある。しかし、都市部の物件よりも空室リスクが高い点は容易に読み取ることが出来るだろう。

 上記は一例だが、不動産投資においては様々な不確定要素を踏まえながら、想定通りに運用出来るかを確認する必要がある。

 利回りばかりを追いかけるのではなく、その他要素も考慮し、現実的な運用が可能であるかを見極めることが重要だ。(記事:大掛翔太・記事一覧を見る

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