トレジャー・ファクトリーは調整一巡、6月~8月の既存店売上順調

2020年9月10日 08:09

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開している。21年2月期予想は新型コロナウイルスの影響で未定としているが、既存店売上(単体ベース)は緊急事態宣言解除後の6月から8月まで3カ月連続の前年比プラスと順調だ。収益回復基調だろう。株価は上値の重い展開だが、一方では下値を徐々に切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。

■リユースショップを展開

 総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルを主力とするリユースショップを、首都圏直営店中心に展開している。収益面では第2四半期(6~8月)の構成比が小さい季節特性がある。

 20年3月末時点の店舗数は、グループ合計192店舗(タイの3店舗を含むトレジャー・ファクトリー65店舗、トレファクスタイル53店舗、トレファクスポーツ5店舗、ユーズレット7店舗、ブランドコレクト3店舗、トレファクマーケット1店舗、カインドオル41店舗、ゴルフキッズ17店舗)である。

■リユース事業の成長と周辺・新規事業への投資を推進

 中期成長戦略として、リユース事業の成長(大都市圏中心に複数業態を組み合わせて年間10~20店舗の新規出店、採用・教育・在庫・物件開発など多店舗展開力の強化、リアル店舗とオンラインサービスの会員共通化をベースとしたリアル店舗・EC販売・宅配買取などの相互利用)、海外市場での成長(タイ3店舗の収益化、他国への展開)、リユース周辺事業・新規事業への投資(引越事業のトレファク引越、BtoBオークション事業のトレファク、ECドレスレンタル事業のCariru、不動産仲介事業のトレファク不動産)を推進している。

 19年1月にはシステム開発のデジタルクエストを子会社化した。20年2月にはAIアプリのXZ(クローゼット)運営のSTANDING OVATIONと資本業務提携し、手持ちの服を簡単にリユースする仕組みを共同開発した。

 20年8月には西濃運輸およびセイノー引越と業務提携した。リユース一体型引越サービス「トレファク引越」と「カンガルー引越便」の協業によるサービス拡大を目指す。

■21年2月期業績・配当予想は未定、6月~8月の既存店売上順調

 21年2月期の連結業績予想および配当予想は未定としている。第1四半期は売上高が前年同期比16.6%減の39億59百万円で、営業利益が2億21百万円の赤字(前年同期は3億87百万円の黒字)だった。

 第1四半期は、新型コロナウイルスによる店舗臨時休業・営業時間短縮の影響を受けた。既存店売上(単体ベース)は19.5%減だった。在宅勤務・巣ごもり需要関連の家具、生活家電、ホビー用品などは堅調だったが、ファッション・ブランド品が低調だった。

 ただし既存店売上(単体ベース)は、緊急事態宣言解除後の6月から8月まで3カ月連続の前年比プラスと順調だ。第2四半期以降は収益回復基調だろう。

 月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、20年6月は全店が104.5%、既存店が101.0%、7月は全店が108.3%、既存店が104.6%、8月は全店が104.8%、既存店が101.5%だった。8月は在宅勤務・巣ごもり需要や近場レジャー需要でスポーツ・アウトドア用品、家具、生活家電、AV家電などが好調だった。

■株主優待制度は2月末の株主対象

 株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施(詳細は会社HP参照)している。

■株価は下値切り上げ

 株価は上値の重い展開だが、一方では下値を徐々に切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。9月9日の終値は762円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS407円13銭で算出)は約1.9倍、時価総額は約88億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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