2015年から資産が1.6倍 バランスファンドが長期投資家の支持集める 日興リサーチ

2020年7月27日 13:11

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 22日、日興リサーチセンターが、「『顧客本位の業務運営に関する原則』と投資信託販売における変化」に関するレポートを公表した。金融庁が金融機関に「顧客本意の業務運営に関する原則(以下、原則)」の遵守を促して3年が経ち、投資信託の販売状況がどう変化したかを調査した内容だ。

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 同レポートでは、近年「バランスファンド」が人気を集めていることが指摘された。バランスファンドとは、組み入れる資産の種類を限らず、幅広い資産を組み入れる投資信託だ。純資産総額は2020年6月末で11.1兆円を超え、6.7兆円だった2015年から約1.6倍に増加した。

■2019年は新規設定の30%がバランスファンド

 バランスファンドの数は、2020年6月末時点で1,099本になり、ETFを除く公募追加型株式投資信託全体5,481本の約20%を占めている。新たに設定される投資信託に占めるバランスファンドの割合も増加傾向にあり、2019年では新規設定の30%がバランスファンドになった。

■2015年から資金が流入し続ける

 ◯バランスファンドの資金流出入額 ※()内は投資信託全体
 ・2015年 1.1兆円増(8.7兆円増)
 ・2016年 0.4兆円増(1.7兆円増)
 ・2017年 0.9兆円増(3.0兆円増)
 ・2018年 1.3兆円増(4.1兆円増)
 ・2019年 1.7兆円増(0.5兆円減)
 ・2020年 0.6兆円増(1.0兆円増)※2020年は6月末時点

 バランスファンドは、2015年以来資金の純流入が続いている。特に2019年は投資信託全体で5,000億円の資金が流出する中、バランスファンドは1.7兆円の流入となった。単に銘柄の数が増えているだけでなく、投資家の需要も伴っているといえよう。

■平均保有期間が最長 長期投資の受け皿に

 投資信託の平均保有期間は、金融庁が原則を公表して以降長期化の傾向にある。2017年10月で2.4年にまで短期化したが、2019年9月には3.8年まで長期化し、2020年6月では約3年程度になっている。

 平均保有期間は投資信託のタイプにも影響を受け、たとえば債券ファンドは長期保有の傾向がある。その中でもバランスファンドは最も長く、平均保有期間は4年後半になっている。2019年1月では6.3年を記録した。

 金融庁は原則を通じ、国民の長期資産形成を促す狙いがある。バランスファンドはその受け皿として機能しているようだ。(記事:ファイナンシャルプランナー・若山卓也・記事一覧を見る

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