塩野義、コシダカHD、GMOクラウドなど/本日の注目個別銘柄

2020年7月21日 16:25

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記事提供元:フィスコ


<2157> コシダカHD 385 -32急落。いちよし証券ではレーティングを「A」から「B」に、フェアバリューも500円から400円に引き下げた。緊急事態宣言が解除される5 月上旬にはカラオケ事業の営業再開を想定していたが、再開が1ヵ月以上遅れたことなどを考慮して今8月期業績見通しを引き下げ、営業益は前期比82.1%減の17億円を予想。また、カーブス事業の利益計上一巡により、21年8月期は同82.4%減の3億円を予想している。

<6501> 日立 3479.0 -21.0続落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も5000円から3900円に引き下げている。新型コロナの影響も含めて、従来の成長路線へ回帰するには時間がかかるとの見方に。当面は、ABBパワーグリッド事業、ホンダ系3サプライヤーのグループへの取込み進展具合を見極めたいとしている。パワーグリッド事業は、目先営業損益の貢献は僅少とみているようだ。

<4109> ステラケミファ 2878 +291急伸。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も2060円から3630円に引き上げた。半導体向け高純度フッ素樹脂の回復継続、原料安効果で、21年3月期営業益は会社計画の19億円を上回る32.4億円、前期比34.6%増を予想。22年3月期も同31.3%増の42.5億円を予想と、連続大幅増益継続を見込む。中期的には、BNCT薬剤の開発進展による売上拡大も。

<4202> ダイセル 795 -9伸び悩み反落。約1685億円を投じ、自動車や電子部品向けの高機能樹脂を手掛けるポリプラスチックスを完全子会社化すると発表。現在55%の株式を所有しており、残りの45%を米セラニーズから取得するもよう。ポリプラスチックスの前期純利益は124億円規模。5Gや電気自動車への展開力強化との評価もある一方、買収価格は割高とみられているほか、財務体質悪化に伴う減配懸念なども警戒されているもよう。

<5933> アルインコ 917 -43大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は5.2億円で前年同期比35.7%減益となっている。通期計画は引き続き未定としている。主力の建設機材関連事業が大幅減収減益となる。主要販売先である仮設機材レンタル会社が建設市場の動向を様子見する動きとなっているようだ。建設関連セクターにあって減益幅は想定以上との見方が優勢で、業績ガイダンス非開示によって先行き不透明感も晴れない形に。

<4507> 塩野義薬 6438 +178大幅続伸。新型コロナワクチンについて、2021年末までの生産能力を従来計画比約3倍の年3000万人分以上に引き上げると報じられた。海外ワクチンへの輸入依存のリスク低減に向け、開発段階から大規模量産の準備に踏み切るようだ。同ワクチンは11月にも治験に入る予定で、21年1月にも医療現場での限定供給を開始するもよう。引き続き世界的に感染拡大が続く状況下、治療薬・ワクチンへの期待感は依然として強い。

<4062> イビデン 3180 +175大幅続伸。野村證券では投資判断「バイ」継続で、目標株価を3150円から3800円に引き上げた。アップルがMacにARMコアを使った自社製プロセッサを用いると発表しているが、同プロセッサの先端PKGには有機基板を用いると推測、同社の有機PKGの収益予想を引き上げているもよう。平均単価上昇などを見込み、今期以降の業績予想を上方修正した。なお、同様の観点から新光電工<6967>の目標株価も引き上げ。

<2579> コカBJH 1808 -63大幅続落。JPモルガン証券では投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を2100円から1800円に引き下げている。20年12月期営業損益は45億円の赤字を予想、市場予想の30億円強の黒字を下回るとみている。足元の販売数量の縮小スピードはコスト削減効果を凌駕、新形コロナ収束後もオフィス内自販機の需要が以前の水準に戻るとは考えにくく、今後新たな構造改革の積み増しが必要になるとみている。

<3788> GMOクラ 7980 +920急騰。米IBMが前日に決算を発表、その後の時間外取引で急伸している。減収減益決算となったものの、市場予想ほどは落ち込まなかった。クラウド関連事業の収入が30%増と好調で、下支えとなった。これを受けて、同社などクラウド関連銘柄には連想感が高まる形となっているようだ。また、最終益上方修正のGMO-AP<4784>、上半期大幅増益見通しのGMO-FH<7177>が急伸していることも支援材料に。《US》

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