子供の「ぼんやり」「イライラ」は砂糖が原因? 子供の頭と健康を壊す「おやつ」とは

2020年7月12日 07:00

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 最近では、「ぼんやりしている子供」「すぐに切れる子供」に対して、ウチの子供は発達障害ではないか?と疑うような風潮もあるようだ。確かに何らかの脳の障害なら、早くから対応することで、改善したり、いらぬ苦労をさせないことにつながるかもしれない。

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 だが少し待ってほしい。子供の「ぼんやりやイライラ」は、食生活を変えるだけで劇的に改善する可能性があるのだ。

■砂糖を摂りすぎている子供

 甘いものを摂りすぎると良くない、と何となく分かっているものの、「どうして悪いのか」を知っているだろうか?確かに砂糖は生命を維持する燃料の1種であり、脳が最も必要とするエネルギーでもある。しかし、それは「適量」であることが前提だ。

 栄養学的に見ると、1日の砂糖の必要量は、幼児期で角砂糖2個分(角砂糖1個5g)である。もう少し大きくなって角砂糖3個分、大人でさえ角砂糖4個分が適量なのだ。

 しかし、一般的なスポーツドリンクは500ml 1本に角砂糖7個分、普通の清涼飲料水では12個分もの砂糖が使われているという。子供が大好きなアイスクリームで約5個分、ソフトキャンディーでは1本に9個も使われている。

 砂糖を摂ると、血液中の糖質(血糖値)が一気に増える。すい臓は、砂糖を摂る度にインスリンというホルモンを分泌し、血糖値を一定に保っているが、大量に砂糖を摂るとインスリンを一気に放出しなければならない。つまり、砂糖で急激に上がった血糖値が、インスリンにより「ジェットコースター」のように急激に下がる。これが、予想以上に身体に負担をかけるのだ。

■砂糖中毒による影響

 この、血糖値の急激な上下は、自律神経の乱れやホルモンの分泌異常を引き起こす。食後に眠たくなるのは、この血糖値のせいである。これが、頭がぼんやりしたり不安になったり、イライラして集中力の低下を引き起こす。授業中だって先生の話をじっと聞くことが出来ない。

■血糖値を上げない食べ方

 まずは、子供のおやつを見直してみよう。ついつい与えている甘いジュースやお菓子が、実は子供の頭の成長を阻害しているかもしれない。「糖質制限」というと難しく思うかもしれないが、いつものジュースをお茶にするだけでもある程度の効果は期待できるだろう。

 食事や給食も、まずは野菜を食べること。お米など穀類は、砂糖よりは緩やだが、食べると分解されて糖質になるので、ゆっくり噛むこと。そうすれば、午後の授業の眠気もある程度抑えることが出来る。ぼんやりやイライラも、いつの間にか解消しているだろう。

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