仕事で英語を使う、「書類の読み書き」が8割 業種は「製造業」が最多 アルク調査

2020年7月1日 07:18

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海外滞在経験(画像:アルクの発表資料より)

海外滞在経験(画像:アルクの発表資料より)[写真拡大]

  • 仕事で使う英語技能の割合平均(画像:アルクの発表資料より)
  • 仕事で使って3カ月に1回以上実施する業務(画像:アルクの発表資料より)

 英語を中心とする語学教育を提供するアルクは6月23日、日本の仕事現場における英語の使用実態の分析調査の結果を公表した。3カ月に1回以上、仕事で英語を使う20~59歳の男女679人から得た回答をもとに、英語が使用される業種や業務などを明らかにしている。

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 調査結果の中から、仕事で英語を使う可能性のあるビジネスパーソンに特に重要なポイントを紹介しよう。

■製造業やIT産業で英語を使う仕事が多い

 英語を使う仕事をしている人の勤務先の業種は、「製造業」が最も多く、23.3%。次に「IT/情報通信/広告業」(13.5% )と「学術研究/教育/学習支援業」(11.3%)が続いた。現場での外国人労働者の存在や国際的競争力の維持が、製造業や情報通信関連産業での英語の必要性高まりをうかがわせる。

 職種に目を向けると、「事務職(総務/人事/経理/財務)」(15.9%)、「技術職(研究/開発設計)」(12.1%)、「専門職(IT/メディア/クリエイティブ)」(9.3%)、「専門職(教育/保育)」(8.4%)が多い。これら4つの職種だけで、全体の半数近くにのぼっている。

■仕事で使う技能は「読む」「書く」が6割

 「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をどれだけ使用するか、英語を使う仕事全体を100%として割合を回答してもらったところ、「読む」(35.0%)が最も多かった。次いで「聞く」が26.5%。「話す」と「書く」はどちらも2割をわずかに下回った。

 受信する技能(「読む」「書く」)を使う割合が約6割と、発信する技能(「書く」「話す」)の約4割を上回っている。

■使用業務は「書類の読み書き」が8割

 上記の調査結果と関連するが、英語を使用して行う具体的業務も「書類の読み書き」が81.0%で最多であった。さらに僅差で「メール/レター/チャット」(75.7%)と「対面」(75.0%)が続いた。リスニングやスピーキング力が特に求められる「電話」や「会議」はやや少なく、いずれも50%台であった。

 仕事現場では「読む」、「書く」の技能の比重がやや高いことがわかる。書類なしでは仕事が進まないビジネスの実情を反映していると言えるだろう。

■1カ月以上の「海外滞在経験なし」が48.2%、TOEIC未受験も3人に1人

 海外滞在経験については、1カ月以上海外に滞在したことのない人が、全体の半数近くの48.2%にのぼった。一方、仕事または仕事以外の理由で海外に3年以上滞在したことのある人は、合計しても2割に達していない。

 英語スピーキング力の自己評価は、「日常生活に加え、仕事でも限られた範囲ではニーズに対応することが可能」が24.3%で最多。次に多いのが「挨拶程度なら可能」(20.5%)、さらに「日常生活のニーズに対応することが可能」(18.3%)を加えると、中級レベルまでの人が6割以上だ。

 TOEICに関しても、3人に1人(33.3%)は「受験したことがない」。これに「(TOEICのスコアは)わからない/答えたくない」(8.1%)を加えると、4割以上の人がTOEICのスコアに関係なく英語の実務に従事していることになる。

 海外経験や資格がなくとも、現場の実務を通じて必要な英語力を地道に培っているビジネスパーソンが多いことをうかがわせる結果と言えるだろう。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る

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