文科省、「高速体温測定システム」導入 0.5秒で体温測定 マスク着用有無も

2020年4月27日 08:04

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導入のイメージ。(画像:日本コンピュータビジョン発表資料より)

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  • 測定のイメージ。(画像:日本コンピュータビジョン発表資料より)

 文部科学省は、日本コンピュータビジョン(以下、JCV)が開発した「高速体温測定システム」を導入した。JCVの「顔認証・体温測定ソリューション」をベースに開発され、瞬時に対象者の検温を行う。AI活用の顔認証システムと、独自のアルゴリズムを用いた赤外線カメラで、マスクを着用したままでも来省者の体温を0.5秒で測定するという。

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 文科省では、来訪者に実施している検温を効率的に進める同時に、省内の新型コロナウイルスの拡大予防と感染リスク低減に繋げる考えだ。

 JCVはソフトバンクの子会社として2019年5月に設立。AIの画像処理技術とディープラーニングを活用し、顔認証技術の各種ソリューションを提供。具体的には、ビルの出入口での顔認証による入退室管理、顔情報検知をはじめとした顔認証ソリューションキット、AI検温テクノロジーなどを開発・提供している。顔認証技術の活用においては、個人の人権を尊重するために独自の標準を採用している。

 今回、JCVが文科省に提供した「高速体温測定システム」は、同社の「顔認証・体温測定ソリューション」のうち、マスク着用の確認と体温測定を対象として開発した。体温測定は赤外線カメラを用い、1.5メートル離れた位置から対象者の体温を0.5秒で測定する。同社が開発した独自のアルゴリズムにより、マスクをつけたままでも体温を測定することが可能。体温異常やマスク着用無を検知した場合、管理者に即座に通知する仕組みとなっている。

 「高速体温測定システム」ではマスク着用有無の検知と検温のみを行っており、顔認証による入館の制御や来省者の個人情報の取得は行わない。

 JVCは文科省でのソリューション提供により得られたノウハウを元に、オフィスやイベント会場、空港、学校などへの導入を目指し、新型コロナウイルス感染予防に貢献したい考えだ。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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