保護者にもできる就活サポート

2020年3月31日 12:50

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 親として、就職活動のサポートをするうえで学生の悩みを理解することが、一番大切なのは言うまでもないことです。口出しするのもしないのも、距離感が難しい問題です。とは言うものの、子に何かしてやりたいのが親心。最も好ましいのは、自分で解決するためのヒントを与えてあげることです。今回は、そうしたサポートについて考えてみます。

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■保護者との関わりがあったほうが良いと感じている学生は意外に多い

 リクルートキャリアが運営する就職みらい研究所が1月30日、「保護者のための就職活動調査」という興味深いレポートを行っています。その中に、保護者との関わり方について感じたことを質問した項目があります。経済援助や、見守り、自分の意思の尊重などという保護者の関わり方はよかったと感じている反面、志望業種やキャリアプランなどに対する意見は嫌だったと感じているようです。

 ところが、総じて保護者との関わりでよかったことがあったと感じている学生は、悪かったことがあったと感じている学生の2倍にのぼったことがわかりました。

 どうやら、保護者の関わりは、「あったほうが良い。ただし、関わり方次第」ということのようです。

■保護者の好ましい関わり方について

 保護者は子の就職活動については見守ることが一番良いと、よく言われます。しかし例えば、「何に向いているかわからない」といった悩みに気づいたとき、保護者としてどう対応すれば良いでしょうか?自分で解決できるまで見守りますか?それとも、「○○がいいんじゃない?」と方向性をアドバイスしますか?こうした時の好ましい関わり方は、自分で解決するためのヒントを与えてあげることです。

■気づきを与える会話と、気を楽にさせてあげる会話

 調査結果からも、学生は保護者とのコミュニケーションそのものは否定していません。だからこその、自分で解決するためのヒントです。

 では、実際にはどのようにすれば良いでしょうか。例えば、何か外食を食べに行くとき、「何が食べたい?」と質問したとします。おそらく焼肉とかパスタとか、何か具体的な答えが返ってくるはずです。これは、体験としてその料理の味を理解しており、かつ好みとうまくマッチングができるからです。ところが就職活動となると、学生ですので仕事に関して体験としての理解は持ち合わせていません。自ずと、好みも曖昧な理解しかできていません。ですので、わからなくて当然なのです。

 わからなくても良い、ということに気づかせてあげることで、本人はすごく気が楽になります。わからないなりにも行動を重ねると、自然と何かが見えてくるものです。あとは、その結果を帰納的手法で気づかせてあげてください。関心をもった企業や職種の、共通項(学生のあいだでは「自分軸」という呼称もあります)を一緒に考えてあげましょう。「A社とB社って○○つながりだよね。」という会話から始めるのもよいと思います。

 就職活動は、時には保護者の視点による示唆で、学生はより俯瞰的な視野を持つことができるということを、保護者の皆さんも気づいていただけると幸いです。

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