多言語を話す人たちから学ぶ語学学習のコツ

2020年2月5日 07:32

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 polyglot(ポリグロット、多言語を話す人)という単語を聞いたことがあるだろうか?以前紹介した「新しい言語を学ぶ秘訣、The secrets of learning a new language」というTEDの人気スピーチ。このプレゼンを行ったリディア・マホヴァ(Lydia Machova )は、9カ国語を話す多言語メンターである。

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 彼女によると多言語を話す人に共通しているのは、言語学習の過程を楽しんでいること、さらに3つのコツがあるという。TEDスピーチから学んでみよう。

■楽しみながら学習する

 多くの多言語者に共通しているのは、学習の過程を楽しんでいること。多言語の勉強法を質問すると、誰もがうれしそうに独自の学習について語ってくれるそうだ。

 学習スタイルは人をれぞれ、好きなことから始めれば良い。基本単語を覚えることや文法を中心に、初日からネイティブ相手に話す。他にも、洋書を読むことや好きなドラマを見る。何から始めようとも、自分が楽しめる学習を続けることでやがて話せるようになる。

■3つのコツ

 楽しみながら学習することに加えて、基本的な3つのコツがあるそうだ。

 まずは、効果的な方法。単語をしっかり覚えるためには、何度も繰り返し復習することが必要。日をあけての反復練習が効果的だ。今はAnkiやMemriseなどの優秀な単語用アプリがおすすめ。またゴールドリストメソッドという手書きでノートに書く方法も、単語学習に有効だそうだ。

 次に、学習に約束を。生活に学習時間を組み入れること。食事中や通勤時間、15分の早起きをするなど時間を確保し、生活の一部に学習を取り入れ習慣にする。

 そして、少しの辛抱。2カ月間では外国語を母国語のようにスラスラ話せないが、毎日学習を続けることで確実に進歩する。単語を覚えたやセリフが聞こえた、話が通じたなどの小さな成功体験がやる気につながる。

■学ぶことを楽しんで

 多言語者には100人いれば100通りの学習スタイルがある。いずれにしても、楽しみながら学習した結果、外国語をよどみなく話せるようになっているという。

 ためしにYouTubeでpolyglotと検索すれば、世界中の多言語者が多様なコツを公開している。外国語の習得を目指すなら、多言語者の楽しみながら学習できる方法を探してみるのも一考である。

 「I love learning new languages 新しい言葉を学ぶのが好き」という活き活きとしたセリフから始まる印象的なスピーチ。日本版TEDを見るとテキストもすべて表示されている。まさにTEDのテーマ「Ideas worth spreading・ 広げる価値のあるアイディア」が詰まったスピーチだ。外国語学習者の参考になるだろう。(記事:鵜飼圭・記事一覧を見る

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