アレキサンダー・マックイーン、2020-21年秋冬コレクション発表

2020年1月16日 17:14

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記事提供元:ファッションプレス

 アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の2020-21年秋冬メンズコレクションが発表された。今季はイタリア・ミラノでプレゼンテーションを実施。

 アレキサンダー・マックイーンのヘリテージといえるテーラリング。厳格なまでにしっかりと取ったショルダーラインとボディを美しくみせてくれる絞ったウエストラインを持つジャケット、すっときれいな落ち感のあるトラウザー。財産ともいえるアイコンピースは、完成されたフォルムを維持したまま、今シーズンのスパイスを振りかけられ、いまのスタイルへと昇格している。

■気品ある花アイリスをテーラードに

 クリエイティブ・ディレクターのサラ・バートンが愛してやまない自然からのインスピレーションで、今季はアイリスをモチーフに選んだ。 シルバーの繊細な刺繍で、スコットランド大家の紋章にも選ばれた格式高いフラワーに命を宿す。

 ホワイトのスーツ地の上にブラックで花の形をプリントしてさらに上からビーズ刺繍を施したもの、ジャケットの胸上から裾、さらにはトラウザーまで流れるようにフラワーモチーフをビーズ刺繍で施したものなど、その手付けの方法はさまざまだ。

セットアップで纏うと、ジャケットから伸びたアイリスの茎が、ボトムスの茎へとリンク。アレキサンダー・マックイーンならではの繊細な手作業に、心を鷲掴みにされる。

 また、スーツを強くドラマティックに着こなすのも特徴的。テイラードの上に重ねたハーネスは、アイリスをモチーフにしたもので、ボディ全体にビーズ刺繍をあしらっている。そのため、まるで宝石のような煌びやかな雰囲気に仕上がっている。

■日本素材も融合のハイブリッドデザイン

 一際華やかな光を放つのは、金属糸を織り込んだジャケット。肩周りからアーム全体にかけての素材は特別な糸を織り込んでいるため、見る角度によって、あたたかなゴールド、冷静なシルバーへとコロコロと表情を変える。胸下から裾にかけては、しっとりと肌になじむジャパニーズウールを使用して、ハイブリッドなデザインに仕上げている。

■ヘンリー・ムーア作品をファッションに落とし込むと…

 今季は、イギリスの芸術家ヘンリー・ムーアの作品群もアイデアソースの一つに。オールインワンには、ブランドの世界観とも共鳴するスカルのモチーフをのせている。同柄をプリントしたシャツ、ジャケット、パンツも展開。 同時に、ヘンリー・ムーアの作品からインスピレーションを得たニットもデザイン。鮮やかなイエローのパンチある配色と、優しいモヘアの風合いが、心地よいコントラストを描いている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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