東京・秋葉原駅前再開発、ランドマークの大規模複合施設が完成

2019年10月9日 09:23

印刷

完成した住友不動産秋葉原駅前ビル(住友不動産発表資料より)

完成した住友不動産秋葉原駅前ビル(住友不動産発表資料より)[写真拡大]

 東京都千代田区のJR秋葉原駅前の神田練塀町地区市街地再開発で、住友不動産が建設を進めていた大規模複合施設の「住友不動産秋葉原駅前ビル」が完成した。オフィスを中心に商業施設や住宅、公共広場を備えた施設で、地域のランドマークの役割を果たすと期待されている。

【こちらも】東京虎ノ門駅前再開発、施設名称が「グローバルスクエア」に

 住友不動産秋葉原駅前ビルは、約2,500平方メートルの敷地に建ち、鉄骨一部鉄筋コンクリート地下2階地上21階建て延べ約3万700平方メートル。高さ約112メートルで、秋葉原駅前で有数の規模を誇る。

 1階はエントランスホールと商業施設、公共広場が配置される。公共広場を通じて駅前から人の流れを誘導するほか、商業施設が人の流れを滞留させ、地区のにぎわいを生む。災害時に一時避難所として活用する広さ約370平方メートルの退避スペースも確保している。

 2階から17階は中核用途のオフィスとなる。広さは基準階で秋葉原地区有数の約1,120平方メートル。内部は無柱空間となっており、さまざまな用途に合わせて自由にレイアウトすることができる。秋葉原地区でこれだけ大規模のオフィス供給は10年ぶりになるという。

 制振構造と免震構造を組み合わせ、地震や台風の被害を受けにくくする一方、災害時に使用するマンホールトイレや防災井戸、防災備蓄倉庫を整備するなど、地域の防災拠点として活用することを想定した構造にしている。

 現場は旧耐震基準の建物や木造住宅が密集した場所で、駅前にありながら人通りもそれほど多くなかった。そこで、2011年に市街地再開発準備組合が設立され、2015年に本組合の神田練塀町地区再開発組合へ移行、総事業費約230億円をかけて2017年から再開発に着手していた。住友不動産は地権者、組合員として神田練塀町地区再開発組合に参画している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事