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Microsoftコミュニティ、非表示にするサイトのブラックリスト存在か
イタリアのITニュースブログサイトHTNovoは26日、MicrosoftコミュニティがCCleanerのWebサイト「www.ccleaner.com」をフィルター対象にしたと報じた24日の記事は誤りだったとして謝罪した(HTNovoの訂正記事)。
問題の記事はHTNovoを運営するMicrosoftコミュニティのモデレーターJo Val氏が執筆したもの。記事は既に削除されているが、Googleキャッシュで閲覧可能だ。
削除された記事によれば、CCleaner.comを含む11のドメインをフォーラムでフィルター対象に設定したという部外秘の連絡がモデレーター全員に送られたという。記事に掲載されていたモデレーター向けページのスクリーンショットでは、Microsoftはコミュニティーメンバーの安全を保つためにさまざまなフィルターを使用しており、一般のユーザーがブラックリストに登録されたWebサイトのURLを投稿した場合は一部分が「****」に置き換えられると説明されている。ブラックリストには「www.ccleaner.com」を含む11サイトが記載されているが、他の10サイトについてはマスクされている。
一方、同じくJo Val氏が執筆した訂正記事では、CCleanerがブラックリストに含まれていないだけでなく、Microsoft公式フォーラムにはWebサイトをフィルタリングするためのブラックリスト自体存在しないと説明されている。ただし、フォーラムでは以前からCCleanerのようなサードパーティーの最適化ツールの使用を推奨していないとのこと。
ただし、元記事に掲載されていたスクリーンショットはMicrosoftコミュニティWebサイトのものであり、モデレーターのJo Val氏がわざわざ偽造したとは考えにくい。スクリーンショットにはブラックリストの存在も明確に記載されているため、解釈の違いとも考えられない。実際にgHacksが試したところ、「ccleaner.com」が「****」に置き換えられたという。さらに、CCleanerの親会社AvastはgHacksに対し、Microsoftが誤ってCCleanerをブラックリストに登録したことを認めた、と伝えたそうだ。
「CCleaner」はWindowsの不要なレジストリ項目やファイルを削除して高速化・安定化するためのツールだが、実際に高速化の効果はそれほどでもなく、かえって不安定になることもある。MicrosoftではWindows 10のアップグレードで問題が発生した際に削除すべきソフトウェアの一つとして挙げており、2017年にはマルウェアに感染していたことが明らかになっている。
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