2018年度の外食・中食市場規模、2年連続で拡大 リクルート調査

2019年9月12日 11:37

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 リクルートライフスタイルの調査によると、2018年度の外食市場規模と中食市場規模はともに2年連続で増加するとともに、中食に対する好感度が上がっており、今後も中食市場の拡大が見込まれることが分かった。

■2018年度の外食市場規模は4兆1,350億円

 11日、リクルートライフスタイルが「2018年度外食&昼食動向」を発表した。2018年度の3地域(首都圏・東海圏・関西圏)における外食市場規模は、前年度比1.5%増の4兆1,350億円となり、2年連続で拡大した。

 1カ月間での外食実施率は76.6%で、前年度比0.3ポイント増。外食頻度は同0.03回増、の4.20回、外食単価は同6円増の2,589円だった。3つの数値が増加したのは昨年度に続き2年連続となっている。

■アジアン料理、焼肉・ステーキ・ハンバーグ、ファーストフードが伸長

 業態別の市場規模で前年度から伸びたのは、アジアン料理店、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店、お好み焼き・鉄板焼き等の専業店、ファーストフード、牛丼・カレー等・一品もの専売業態などがある。

 逆に前年度比マイナスだった業態では、和食料理店、フレンチ・イタリアン料理店、すき焼き・しゃぶしゃぶ等の専業店、スナック・ナイトクラブ・キャバレーなどがある。

 また3年前となる2015年度との比較では、アジアン料理店、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店、ファーストフード、牛丼・カレー等・一品もの専売業態などの市場規模が大きく伸びており、逆に和食料理店、居酒屋、カラオケボックス、スナック・ナイトクラブ・キャバレーなどで、市場規模がマイナスとなっている。

■飲酒を伴う外食が減少

 飲酒を伴った外食の有無を尋ねたところ、「あった」と答えた人は45.7%で、前年度の46.0%から0.3ポイント減、3年前となる15年度の46.7%から1.0ポイント減となり、わずかながらも年々減少する傾向にある。

 また、年齢層別や男女別では30代男性のみ増加(15年度:41.8%→18年度:42.9%、1.1ポイント増、以下同じ)しているものの、他の年代では全て減少。特に男性50代(57.3%→54.5%、2.8ポイント減)、男性60代(61.1%→57.8%、3.3ポイント減)、女性60代(42.3%→39.4%、2.9ポイント減)で減少率が高めとなっている。

■中食市場も2年連続で拡大中

 3地域の中食市場規模は前年度比4.9%増の1兆2,188億円となり、2年連続で拡大した。1カ月間での中食実施率は64.8%で前年度比1.1ポイント増、中食購入頻度は同0.13回増の4.82回、中食単価は同2円増の787円でとなり、外食と同様に昨年度に続いて2年連続で3つの数値が増加している。

 中食についての考えも尋ねており、内食(家で作る食事)や外食に比べて好意的な見解が増えていることから、「中食の優位性がさらに高まってきている」と推測している。

■中食の購入場所はスーパー、コンビニ、テイクアウトが増加

 中食の購入場所について尋ねたところ、最も多かったのはスーパーマーケットで64.2%。ついで、コンビニエンスストアが29.9%、百貨店が19.8%、外食のテイクアウトが18.7%、持ち帰り専門店が17.1%、その他小売店が9.4%、外食店の出前が5.0%などとなっている。

 スーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店のテイクアウトの利用者が増えている一方、百貨店や持ち帰り専門店、その他小売店では横ばいか減少傾向となっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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