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米国雇用統計:7月の振り返りと8月のポイント「低インフレ継続、米中対立の影響に注目」 住信SBIネット銀行(三井智映子)
*10:17JST 米国雇用統計:7月の振り返りと8月のポイント「低インフレ継続、米中対立の影響に注目」 住信SBIネット銀行(三井智映子)
こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。9月6日発表の米雇用統計に向けてレポートをご紹介します。その前に前回の雇用統計を振り返ってみましょう。
前回7月の雇用統計では非農業部門就業者数が16.4万人増となり、これまでと同水準を維持する結果となりました。失業率は3.7%と低失業率を継続、時間給賃金は市場予想の0.2%を上回る0.3%となりました。
総じて無難に良好な結果だったといえますが、7月30-31日のFOMCで約10年ぶりの利下げ決定後のパウエル議長発言で9月の追加緩和への期待が後退したことや、トランプ大統領が中国からの輸入品に追加関税を課す制裁措置「第4弾」を9月1日付で発動すると表明したことで、市場では雇用統計の結果よりそちらのインパクトが大きくなってしまったようで、週明けの株価は世界的に下落しました。
8月の雇用統計は非農業部門就業者数15.8万人増、失業率3.7%、時間給賃金は前月比+0.3%、前年比+3.0%が予想されていますが、いったいどのような内容になるのでしょうか。
レポートでは、本日9月6日に発表される米8月雇用統計について、2点あげています。
まず1点目としては『低インフレが継続する状況下、米8月雇用統計が9月FOMCに影響』するかについてです。
レポートでは、米7月個人消費支出は市場予想を上回る堅調な結果となった一方、個人消費支出(PCE)デフレーターは長期間にわたりFRBのインフレ目標(2.0%)を下回っている点に着目し、『低インフレの長期化が懸念される中で9月FOMCでも7月の0.25%利下げに続き追加緩和を実施するのか注目されます』と伝えています。
インフレの経済指標とも言われる雇用統計の時間給賃金については前月からの低下が見込まれており、『予想通り昨年9月以来の水準へ低下となれば9月FOMCで0.25%に留まらず0.5%の利下げ観測が浮上する可能性も』あると示唆しています。
そして2点目としては米中通商問題の影響に注目しています。
レポートでは、『米中通商問題の動向次第では再び政治相場から経済のファンダメンタルズを中心とした相場へと焦点が移行する可能性もある』と考察しており、『貿易問題が米製造業の雇用にどの程度、影響を及ぼしているか注目されます』との見解となっています。
ちなみに前哨戦と言われる8月ADP雇用統計では、前月比19.5万人増と市場予想を大きく上ぶれています。
参考にしてみてくださいね。
上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコマーケットレポーター 三井智映子《CN》
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